研究課題/領域番号 |
22K17325
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
柏 宗伸 金沢大学, 薬学系, 助教 (20916621)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 進行胃癌 / 費用対効果 |
研究開始時の研究の概要 |
医療費の増加,高額医薬品の登場により,費用対効果を加味した医療の効率化が重要課題となっ ている。特に抗がん剤は治療効果と費用が必ずしも相関しておらず,同じ程度の効果でも価格差が 大きい場合がある。また,がん治療ガイドラインの推奨には経済性が考慮されていないことから,医 療費増加に影響する懸念があり,費用対効果評価が必要である。しかし,直接比較試験がない薬 剤同士の治療効果を統合し,費用対効果分析を組み合わせて比較するための手法が確立していない。本研究の目的は,メタアナリシスで時間依存的ハザード比を統合し,費用対効果を組み合わせる手法を確立することである。
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研究実績の概要 |
進行胃癌の一次治療における免疫チェックポイント阻害薬の費用効果分析は、医療経済評価において重要な課題の一つである。本研究では、間接比較に基づく先行研究のシステマティックレビューを行い、Fractional polynomial modelの先行報告を抽出し、分析手順ならびに統計言語Rを用いた分析コードを整理した。切除不能進行胆道癌の一次治療における免疫チェックポイント阻害薬を含むレジメンが複数承認されたため,時間依存性ハザードをFractional polynomial modelに当てはめて比較する数理モデルを構築した。一次治療における免疫チェックポイント阻害薬を含む3つの費用効果を比較可能なモデルを構築した。構築したモデルを用いて、以下のテーマについて探索的な検討を行った。1)切除不能進行胆道癌に対する一次治療の基本分析:日本の保険支払い者の立場から分析し、各臨床試験のデータソースとしての妥当性を評価し、日本人を含む臨床試験の結果をもとに基本分析を行った。2)時間依存性ハザードを基に一次治療における複数レジメン間の費用対効果の比較評価:デュルバルマブ、ペムブロリズマブ、S-1のいずれかとGC療法(ゲムシタビン+シスプラチン)を組み合わせた三剤併用化学療法レジメンの費用対効果についてモデル分析を行った。その結果、S1+GC療法が最も費用対効果に優れることを明らかにした。本研究で構築したモデルは、進行胃癌の一次治療における免疫チェックポイント阻害薬の費用効果分析に有用なツールである。本モデルを用いることで、医療経済評価の精度向上に貢献することが期待される。今後は、本モデルを他の消化器癌にも適用し、その汎用性を検証していく必要がある。また、より詳細な分析を行うために、患者の背景情報や治療効果のばらつきを考慮したモデルの開発も検討していく必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
胃癌とは異なる癌種であるものの、免疫チェックポイント阻害薬を含む複数のレジメン間の費用効果分析において、時間依存性ハザードを用いることで間接比較が可能となった。さらに、間接比較で得られた数理モデルから累積ハザードを算出し、分割生存モデルに適用することで、費用効果分析に実装した。最終年度は、大規模データベースを用いた費用推計に加え、ウェブアプリケーション化を試みる。
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今後の研究の推進方策 |
構築されたモデルに基づいて医療経済評価を行うために、以下の取り組みを行う。 1)進行胃がんのレジメンを適用したモデル分析を実施し,基本分析による増分費用対効果比と、感度分析による費用効果受容確率を推定する。 2)分析結果を検討できるウェブアプリケーションを作成する。
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