研究課題/領域番号 |
22K17338
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
渡辺 智子 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 遺伝カウンセラー (10773187)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 遺伝性腫瘍 / 遺伝カウンセリング |
研究開始時の研究の概要 |
多くの遺伝情報が日常診療や臨床研究で得られているものの、遺伝医療や遺伝カウンセリングの実装には課題も存在する。1つ目は、取得した遺伝情報がどのような臨床的意義をもつのか解釈することの難しさ、2つ目は、遺伝カウンセリングを受ける患者・家族の心理社会的影響の多様性である。本研究は、遺伝性腫瘍の遺伝カウンセリングに資する遺伝情報の把握と活用を目指し、遺伝性腫瘍を対象として分布・頻度などの遺伝情報の特徴を明らかにするとともに、その心理社会的影響も把握することを目標とする。
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研究実績の概要 |
本研究は、遺伝性腫瘍の遺伝カウンセリングに資する遺伝情報の把握と活用を目指し、遺伝性腫瘍を対象として該当遺伝子のバリアント分布・頻度などの遺伝情報の特徴を明らかにするとともに、その心理社会的影響も把握することを目標とする。生殖細胞系列の1)病的バリアントの分布と頻度、2)諸外国との病的バリアント分布の違い、3)臨床像との相関を明らかにする。本年度は、先行する部門内の他研究費にて遺伝子解析研究が行われた網膜芽細胞腫について、病的バリアントの分布と頻度を検討し、諸外国とのデータ比較を行った。当院遺伝相談外来を受診して遺伝学的検査を希望された発端者は213家系であった。現時点の集計では、RB1遺伝子の病的バリアントを検出した家系は120家系(56%)、VUS・未確定が5家系(2.4%)、病的バリアントを検出しなかった家系は88家系(41%)であった。両眼性/片眼性での病的バリアント検出率は、両眼性では89%(105/118例)、片眼性では16%(15/95例)であった。バリアントの種類は、FISHまたはMLPAで検出された染色体またはエクソン単位の欠失・重複(CNV)が19例(16%)、一塩基バリアント(SNV)および挿入・欠失(short indel)が101例(84%)であった。加えて、既に蓄積されている遺伝子解析データの統一化・体系化を目指し、データクリーニングを行うための準備を進め、集計可能なデータ形式と抽出方法を協議した。さらに、遺伝医療についての意識調査を進めるべく、質問紙の先行研究調査を実施中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
先行する部門内の研究にて既に蓄積されている遺伝子解析データを中心にデータクリーニングを予定している。既取得の遺伝情報・臨床情報データを集計可能なデータ形式に統一化・体系化することを目指し、現在契約締結に向けた協議を進行中である。
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今後の研究の推進方策 |
先行する部門内の研究にて既に蓄積されている遺伝情報・臨床情報を集計可能なデータ形式に統一化・体系化し、遺伝性腫瘍の遺伝カウンセリングに資する遺伝情報の把握と活用に向けた基礎データとする。諸外国とのデータ比較も実施する。
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