研究課題/領域番号 |
22K17388
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
木原 朋未 筑波大学, 医学医療系, 助教 (10912165)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 慢性腎臓病 / 尿検査 / 循環器疾患 / 腎不全 / 生活習慣病 / 疫学研究 / 食塩摂取 |
研究開始時の研究の概要 |
慢性腎臓病(CKD)は循環器疾患や腎不全の発症リスクが高いことから、さらなる対策の推進が求められている。様々なリスク要因(食塩摂取、高血圧、糖尿病など)の関与が知られているが、どのような人がハイリスクであるのか、十分には明らかになっていない。本研究では、地域住民を対象に、CKDに関する尿検査マーカーの測定を実施し、一般集団における測定値の異常者の頻度とその関連要因を調べるとともに、その後の循環器疾患・腎不全の発症との関連を分析する。CKDの重症化に関わる重要な要因を明らかにすることで、実効性の高い対策へとつなげることが期待できる。
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研究実績の概要 |
我々のグループでは長期にわたり地域に密着した疫学調査を実施してきている。 今年度は1つの地域住民を対象として、市町村が行う集団健診の際に、尿検査マーカーの測定と質問紙調査を実施した。新型コロナウイルス感染症への対策が必要な状況を考慮して、尿検査等の調査を実施するための具体的な方法や体制については、自治体と相談、調整の上で決定した。尿検体は、健診時に得られた採尿検体の余りを用いた。13日間にわたって調査を実施し、合計で1473人が調査に参加した。尿検査マーカーの測定値が、地域住民においてどのように分布するか解析し、一般集団における測定値の異常者の頻度について検討を行った。特に自覚症状等のない地域住民においても、尿検査マーカーの測定値の異常者が一定数含まれることが確認できた。調査結果の一部は参加者に返却し、地域住民の健康増進に活用された。他の地域においても今年度に同様の調査(尿検査マーカーの測定、質問紙調査)を実施しており、比較検討に活用する予定である。また、今年度得られた尿検体は凍結保存しており、次年度以降の研究に活用する予定である。 健診データや電子レセプトデータ等も継続的に収集されており、追跡研究を実施するためのデータベースの整備を進めた。本研究において循環器疾患や腎不全等の発症を把握するための手法を確立するため、いままでに収集されている電子レセプトデータ等を用いて、年間の発症数の推移を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
地域住民を対象とした尿検査マーカーの測定を実施し、データの収集や解析が順調に進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
尿検査マーカーや質問紙調査の結果を、同時に行われた健診のデータとあわせて解析し、一般集団における尿検査マーカー測定値の異常者の頻度や、その関連要因を横断的に検討する。そして解析結果をもとに、尿検査マーカーの測定対象の条件や測定項目をどのように設定するのが良いか検討し、他地域等で尿検査マーカーの測定を行う。 複数地域における尿検査マーカーや質問紙調査の結果を、健診データや電子レセプトデータ等とあわせて解析し、CKDの重症化に関わる重要な要因について検討を進める。さらに、本研究の調査対象者の集団をコホートとして追跡研究を行い、循環器疾患・腎不全の発症との関連について縦断的な検討を行う。
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