研究課題/領域番号 |
22K17390
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
児玉 理恵 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (40815586)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 変形性手関節症 / 疫学 / コホート研究 / 要介護 / ROAD / 危険因子 |
研究開始時の研究の概要 |
手の変形性関節症(osteoarthritis, OA)は、他関節と比較し有病率が非常に高く、早期に発生することから、全身疾患として他関節のOAの予測因子となる可能性がある。本研究では、和歌山県山村・漁村地域の一般住民コホートにおいて、手OAをターゲットにした10年目の追跡調査を実施し、過去の縦断調査のデータリンケージを行い、ベースライン時の手OAの有病や発生が、10年間での他関節のOAの発生・増悪を予測しうるかを明らかにし、関節毎の相互関係を評価し、危険因子の解析を行う。これにより、OAによる要支援・要介護移行への予防法の有効な提言を行い、高齢者の生活の質の増進、医療費の削減に貢献できる。
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研究実績の概要 |
本研究は、手の変形性関節症(osteoarthritis, OA)の長期経過と他の大関節のOAとの関連を解明するために、一般住民をターゲットとした大規模コホート研究Research on Osteoarthritis/Osteoporosis Against Disability (ROAD)において、手OAをターゲットにした10年目の追跡調査を実施している。2023年度は、和歌山県太地町の漁村コホートにおいて、第6回調査(手OA 10年目の追跡調査)を実施した。同意の得られた1,153人(男性375人、女性778人、平均年齢64.8歳)の参加者を得て、調査は終了した。本追跡調査では、手のX線だけではなく、脊椎、膝、股関節などの他の大関節のX線検査も実施した。また、骨密度検査、筋量、握力を含む運動機能の検査、既往歴や転倒などの情報を含めた多岐にわたる問診票調査、機能評価としてquick DASH、WOMAC、関節痛含む理学所見、血液検査などを実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、漁村における10年目の追跡調査として、手を含む各関節のX線撮影、骨密度検査、問診、運動機能検査、関節の診察、血液検査等を行った。これらは予定通りに進捗した。これにより、手OAをターゲットにした、10年目の追跡調査が終了した。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、山村・漁村コホートの10年目の追跡調査で得られたX線画像の読影を行う。読影完了後、データの入力、確認、要介護原因疾患の有無を確認し、過去3回分の膨大なデータとのデータリンケージを行い、10年間分の手OAと他関節OAの縦断データベースを完成する。このデータベースを基に、一般住民における手OAの有病、増悪が10年間で他の関節のOAの発生、増悪に及ぼす影響、各関節のOAの相互関係、各関節のOAの合併に影響する因子の解明、要介護への影響の解明等を順次行っていく。
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