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X染色体マイクロハプロタイプの型判定に影響する要因の究明と対策

研究課題

研究課題/領域番号 22K17416
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分58040:法医学関連
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

福田 真未子  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (60832201)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
キーワードDNA多型 / 個人識別 / 血縁鑑定 / マイクロハプロタイプ / X染色体
研究開始時の研究の概要

個人識別等に用いられる新たな遺伝マーカーにおいて,通常用いられるマーカーであるSTRの欠点を補うものとしてマイクロハプロタイプが注目されている。申請者はこれまで報告の少ないX染色体に着目し,新規マイクロハプロタイプ10座位の日本人739人のデータを収集・解析し,その有用性を見出した。一方,解析経過において型判定に影響を及ぼす「顕著なアリルインバランス」や「男性ヘミ接合体における複数アリル」を認める試料が存在した。本研究ではその原因についてDNA試料・実験系・解析系の3 つの観点から検討を行い,どのような要素が影響しているのかを検討し,その対策を提示する。

研究実績の概要

個人識別等に用いられる新たな遺伝マーカーにおいて,既存のSTRによる方法の欠点を補うものとしてマイクロハプロタイプが注目されている。これまで報告の少ないX染色体に着目し,新規マイクロハプロタイプ10座位について日本人739人のポピュレーションデータを収集・解析し,その有用性を見出した。一方,解析経過において座位によっては「顕著なアリルインバランス」ないし「男性ヘミ接合体における複数アリル」を認める試料が存在した。これらは法医学において混合試料解析の基礎となるものであり,原因の究明はマイクロハプロタイプのマーカーとして安定的な利用に必須である。そこで本研究ではその原因についてDNA試料・実験系・解析系の3つの観点から検討を行い,どのような要素が影響しているのかを検討する。DNA試料を原因とするものとして,一部の試料ではコピーナンバーバリアントにより男性試料でも複数の型が検出されていることがわかった。一方,アリルインバランスを認めた試料の一部につき再実験したが再現性は得られなかった。したがって実験過程において何らかのアリルインバランスを生じる要因があったものと考えられた。異なるポリメラーゼを利用した解析でもアリルインバランスは認められなかった。アリルインバランスが見られた実験時期に偏りがあることから,ライブラリ調整ではなく,複数サンプルにまたがった実験系であるテンプレート調整の影響が大きいのではないかと推測された。解析プログラムによる違いは,臨床向けのプログラムを使用した場合には,法医学的な多型性の高い箇所に適用する際にはパラメータを変更しなければ,型判定に偏りが生じうることがわかった。また,これまで利用していたシーケンサーとは異なるメーカーの機器を用いて同様の実験を行ったところ,顕著なアリルインバランスは見られなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

実験による検討は概ね終了し,データの解析・まとめを重点的に行う予定である。

今後の研究の推進方策

解析プログラムによる結果の違いについて,入手可能な他の解析プログラムを取り入れて検討する予定である。特に異なる機器でシーケンスした場合に,機器固有の解析プログラムだけではなく,共通で使用できるプログラムによる解析を行い結果の比較を行う。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 常染色体STR21座位の日本集団データにおけるHardy-Weinberg平衡の検討2023

    • 著者名/発表者名
      福田真未子, 藤井宏治, 水野なつ子, 加藤秀章, 青木康博
    • 学会等名
      日本DNA多型学会第32回学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ベイズ推定法を用いたマルチアリルマーカーにおけるHardy-Weinberg平衡の評価2022

    • 著者名/発表者名
      福田真未子
    • 学会等名
      日本DNA多型学会第31回学術集会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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