研究課題/領域番号 |
22K17433
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 豊橋創造大学 |
研究代表者 |
井上 直子 豊橋創造大学, 保健医療学部, 講師 (60609270)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 心不全発症リスクステージ / 進行予防 / 高齢心不全患者 / 在宅 |
研究開始時の研究の概要 |
心不全をもつ高齢者が心不全の進行を予防しようとする場合、日常生活の中で多岐にわたる管理のための行動をとることになる。心不全進行予防の行動は、適切な食事・運動・通院、健康状態のチェックなどがあり、これらを長期間継続していくことが求められる。 心不全をもつ高齢者が心不全進行予防を図りつつ、生活の質を保ち、在宅で生活を続けるための管理は、困難さをともなうことがあるため、本人・家族のみに頼らない専門職との共同の管理が行われる必要がある。 本研究を行うことにより、心不全をもつ高齢者がいきいきと生活を続けるためにはどのような条件が必要なのか、本人・家族、地域を見据えたよりよい管理方法を見出したい。
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研究実績の概要 |
本研究は、心不全発症リスクステージにある在宅患者とその家族が心不全の進行予防を長期間継続的に行えること、また、その予防行動に医療従事者が支援できることを探索することを目的にしている。 研究期間は2022年度から2023年度の2年間を予定しており、2022年度はリスクステージにある患者と家族に予防行動として行っていること、また予防行動をとるにあたって影響している要因をインタビューする予定としていた。インタビュー準備をする過程で現在開発されているスマートフォンのアプリを用いた心不全管理・予防と地域医療連携に関する情報収集を行い、現状の把握に努めた。入院を経験しているステージCの患者は取り組みがされていることが分かったが、その前段階からの取り組みはまだ活発ではないことが確認できた。 まず、患者と家族のインタビュー前に訪問看護ステーションの看護師にインタビューを実施し、リスクステージにある心不全患者の実際と看護を明らかにすることを試みた。インタビューの結果、心不全リスクステージの患者は医療機関へのアクセスは少なく、心不全のために訪問看護ステーションを利用することもないこと、看護師の看護経験としてもステージの進んだ看護は豊富であるが、リスクステージの看護は少ないことがはっきりした。当初は、患者と家族を循環器外来に通院中の方から選出しようと考えていたが、困難そうであることが予想された。 そのため、患者・家族の対象者の選出は、生活習慣病予防教室や高血圧治療、高脂血症治療で通院している方に変更することが望ましいと考え、インタビューの対象者や内容を再検討することにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
予定していた患者と家族へのインタビューの前に実施した訪問看護師へのインタビューの結果、心不全リスクステージの患者は医療機関へのアクセスは少なく、心不全のために訪問看護ステーションを利用することもないこと、看護師の看護経験としてもステージの進んだ看護は豊富であるが、リスクステージの看護は少ないことがはっきりした。 当初、予定していたインタビューする患者と家族の選出方法では目的とする結果を得ることが難しそうだと考えられ、患者・家族、看護師の対象者の選出とインタビュー内容を再検討することにしたため。新たなインタビュー対象者とインタビュー内容の検討に時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
インタビュー対象者を、リスクステージにある患者とその家族とするが、自分自身が心不全のリスクがあることを意識できていること、何らかの予防の必要性を自覚している方に加えて、リスクステージを経験した患者と家族にも広げる。また、看護師は病院や訪問看護ステーションでの経験だけでなく、予防に関する保健指導を経験している看護師に範囲を広げることとする。 インタビュー対象者の条件を再検討し対象範囲を広げることで、進行予防行動についてのインタビューがよりできるようになると考えられる。また、インタビューはスノボール方式も取り入れる。これらの対応をして今後の研究を遂行することとする。
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