研究課題/領域番号 |
22K17448
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
|
研究機関 | 藍野大学 |
研究代表者 |
長井 雅代 藍野大学, 医療保健学部, 研究員 (60623551)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 温熱刺激 / 温罨法 / 骨格筋 / 動脈硬化性心血管病 / 予防 / 慢性炎症 / HSP70 / ASCVD / インスリン抵抗性 / 温熱 / 動脈硬化 / 生活習慣病 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、骨格筋への温罨法が慢性炎症に与える影響を検証しASCVD予防に役立てることを目的とする。筆者は、生活習慣の是正効果を高める方法の一つとして骨格筋機能の活用に注目している。骨格筋の機能を効率的に高める方法には温熱刺激があり、看護には温熱効果を利用した温罨法の技法がある。温罨法は、慢性炎症の症状緩和にも使用されるが、慢性炎症関連タンパクへの温罨法の効果は明らかにされていない。本研究では、動脈硬化の病態である慢性炎症と動脈硬化度への温罨法効果を明らかにする。さらに、生活習慣の是正に加えて温罨法を活用しながらASCVDの予防に取り組み、長期的な動脈硬化度の変化を評価する。
|
研究実績の概要 |
本研究では、動脈硬化性心血管病 (atherosclerotic cardiovascular disease: ASCVD)の予防に役立てること目的として、骨格筋への温罨法が慢性炎症に与える影響を検証している。 2023年度は、藍野大学で研究倫理委員会の承認を受けて実施をした、本研究の第一段階部分にあたる介入について統計学的なデータ解析を行った。温熱習慣と動脈硬化度および慢性炎症関連タンパクに関する検討であり、健康成人の日常的な温熱習慣と健康状態、動脈硬化度(baPWV),血中の慢性炎症関連タンパク(IL-6, hsCRP, heat shock protein70; HSP70)濃度との関連について検証をした。対象者からは定期的な継続した研究協力が得られていたことから、複数時点での変動についても関連性を検証することができた。 また、慢性炎症がインスリン抵抗性やアテローム性動脈硬化症などの基礎的病態である点について、書籍(章)の執筆を担当した。特に、慢性炎症に対してどのように温熱効果を活用していけるかという点を考察した。熱応答性に発現増加したHSP70の有するシャペロン機能が、炎症性サイトカインに影響を与え、インスリン抵抗性やアテローム性動脈硬化症の予防に寄与する可能性について、これまでの実験結果や最新の先行研究結果などから述べている。特に、身体活動が制限されている場合においては、骨格筋機能の一部を代償する手段として温罨法による温熱効果は有効である可能性が考えられた。これらの検証は、今後の介入計画にも影響するものであり、計画の修正が必要であると考える。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究環境の変化により、研究対象者への継続した介入を中断していたため。
|
今後の研究の推進方策 |
2024年度は、変更後の所属研究機関において研究倫理審査を受け、対象者への介入研究を実施する予定である。生体における検証にあたっては、更なる基礎的な文献レビューも必要であり系統的な実施を予定している。今後の介入は、当初の研究計画書における第二段目の介入にあたる。温熱刺激効果ののみならず、食習慣や運動習慣も含めてどのように生活上で温熱習慣を取り入れASCVD予防に貢献できるのかを検証をしていく。
|