研究課題/領域番号 |
22K17461
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 佐久大学 |
研究代表者 |
朴 相俊 佐久大学, 看護学部, 教授 (30730642)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 自殺予防 / ゲートキーパー / GK教育効果評価尺度 / 信頼性 / 妥当性 / 自殺予防教育評価尺度 / ゲートキーパー教育効果評価尺度 |
研究開始時の研究の概要 |
自殺予防のための一つの対策として、2007年に策定された旧・自殺総合対策大綱からGK の人材養成の重要性が示されてきた。近年、GK研修に関する研究が増えていることからも GK研修効果への関心が高まっていることがわかる。しかし、GK研修が全国で活発に行われ ている反面、その評価については充分に実施されているとは言えず、この課題を解決するた めには、標準化された研修プログラムの科学的検証とGK研修効果への評価指標の検討が必 要と考えられる。本研究では、GK教育に必要とされる構成要素を明らかにした上で、GK研修内容の習得度を評価するGK教育効果評価尺度を開発する。本研究により、GK研修教育効果の確認ができる。
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研究実績の概要 |
本研究は、GKに求められる必要に応じて適切な支援ができる知識・態度・スキル内容を明らかにした上で、GK研修内容の習得度を評価するGK教育効果評価尺度を開発し、その信頼性と妥当性を検証することを目的とする。 本研究の2年目の要点とあげた「GK教育効果評価内容の検討・整備、調査の実施、データベースの構築」ことが達成でき、一部の成果を第47回日本自殺予防学会総会で発表することができた。より信頼性と妥当性が高い「GK教育効果評価尺度」を開発するには、さらなる追加調査が必要ではあるが、2年目の時点で発表した研究内容は以下の通りである。
目的:本研究では、各市町村で一般住民を対象に実施するGK教育研修に着目し、参加者のGKとしての支援や援助ができるために必要な要素を質的帰納的研究の成果を基に査定し、一般住民参加者向けの教育効果が評価できる「GK教育効果評価尺度」を開発する。 方法:GK教育研修受講後、参加者の意識や態度、行動変化を質的帰納的に分析し、関連概念を解明した。次に、質問項目、尺度化、レイアウトを作成し、専門家会議による項目選定と内容的妥当性を検討した。その後、パイロットスタディによる内容的妥当性の確認の上、本調査を実施した。本調査は、A県内市町村で実施されるGK教育研修の参加者を対象に研修前・後に質問紙調査(30項目)を実施した。 結果:本調査で提出された質問紙は198部(回収率96.7%)、有効回答192部であった。I-T相関分析で相関係数が0.3を下回る1項目と項目間相関係数の0.7以上を示す8項目を削除し、21項目で因子分析を実施した。分析の結果、【つなぐ支援に関わる行動】、【傾聴に関わる態度】、【自己の心に関わる意識】、【接し方に関わる態度】、【支援の準備に関わる意識(】の5因子が抽出された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1)GK教育プラグラムの文献検討を通して理論的枠組みが構築できたこと。 2)GK教育に参加した人を対象にアンケート調査をすることができたこと。 3)成果の一部が学会で発表できたこと。 4)より信頼性と妥当性が高い「GK教育効果評価尺度」を開発するための追加調査ができていること。
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今後の研究の推進方策 |
3年目に当たる令和6年度には、2年目の追加調査を通してさらに信頼性と妥当性が高いGK教育効果評価尺度の完成、研究情報の発信、調査協力行政への報告提言、最終報告書の作成に取り組む。
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