研究課題/領域番号 |
22K17468
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
佐野 元洋 千葉大学, 大学院看護学研究院, 助教 (70877000)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 心不全 / 地域連携 / ICTツール / 多職種連携 / 在宅支援 / 退院支援 / 情報ニーズ / セルフマネジメント / 遠隔モニタリング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、心不全患者、急性期病院、訪問看護を中心としたICTツールを活用したシームレスな心不全管理システムを構築することを目的とする。 既存の遠隔心不全管理ツールは、患者の日々のバイタルサインや自覚症状をグラフ化し、セルフケア行動の維持、促進および訪問看護師のアセスメントの焦点化や症状増悪への早期発見早期対処を行い、再入院予防やQOL向上を目指すものであった。本研究では、病院や在宅を問わず活用可能なツールへ拡充し、平常時の看護業務の効率化、病院と地域間の移行の円滑化によるシームレスな心不全管理、緊急時における迅速で簡潔な情報共有を可能とする看護師間の連携システムを構築し、実装に向けた評価を行う。
|
研究実績の概要 |
ICTを活用したシームレスな心不全管理と地域連携強化に向けたシステム構築に関する研究成果を第27回日本心不全学会学術集会では「心不全患者の移行期支援において必要とする情報の職種間差異」および第88回日本循環器学会学術集会では「心不全患者の移行期支援において必要とする情報の職種間差異」の題目にて発表した。各職種、施設の特徴によって心不全患者の移行期に必要とする情報が異なることが明らかとなった。得られた結果から、移行先の特徴、職種に応じた情報提供や共通するシート等を開発するなど、シームレスな心不全管理の促進に寄与する示唆が得られた。 また、県内の地域連携および多職種連携強化を目的に心不全管理に経験豊富な循環器内科医、理学療法科教授、看護師、理学療法士、薬剤師を含めた地域ネットワークを設立し、ネットワークミーティングを開催した。当該ネットワークに所属する慢性心不全看護認定看護師や心不全療養指導士といった専門職からICTツールの内容に関する専門家会議を実施した。臨床家目線による具体的な項目が抽出された。今後は、根拠に基づく地域連携ツールの開発に向け、病院といった医療施設のみならず在宅での医療専門職を含めたデルファイ法を実施していく予定。 開発したICTツールの評価は、在宅医療従事者の活用によるusabilityまたは心不全患者を対象として心不全の増悪を適切に早期発見できているかの感度等により評価していく。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当該年度では、専門家会議のデルファイ法によりICTツールの項目を決定し、開発するまでを予定としていたが、開発までには至らなかった。理由としては、看護師、理学療法士、薬剤師を含めたフォーカスグループインタビューの設定が計画通りに実施できず、看護師のみからデータ収集をできなかったことである。
|
今後の研究の推進方策 |
設立した多職種ネットワークのコミュニティを活用し、計画に沿ってフォーカスグループインタビューを実施できるよう準備する。ICTツール開発については、事前に委託予定の業者に概要と時期、見積もりを依頼し、フォーカスグループインタビューのデータ収集が終わり次第、速やかに開発に着手できるようにする。
|