研究課題/領域番号 |
22K17485
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立国際医療研究センター |
研究代表者 |
田村 里佳 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 国立看護大学校, 助教 (20907076)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | がん / 子育て世代 / 親 / 家族 / 父親 / 子育て / 家族支援 / 看護 |
研究開始時の研究の概要 |
目的は、子育て世代にがんに罹患した父親とその家族への看護支援プログラムを構築することである。子育て世代の父親ががんに罹患すると、患者自身はもちろん家族も多様な困難に直面する。そこで本研究は、①子育て世代の患者家族への介入や体験に関するレビュー、②がんに罹患した父親とその妻の実態調査、③専門家会議や当事者との意見交換を経て、難しいときを家族が結束を高めて乗り越えていけるようなプログラムを構築する。
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研究実績の概要 |
現在日本では、新たにがんと診断された患者のうち24.7%に18歳以下の子どもがいることが明らかになっており、その患者数は年間5.6万人、がん患者を親にもつ子どもは8万7千人に上る。子どもを育てる世代の患者は特有の困難を抱えていることや社会への影響の大きさから、この世代への支援は重点的に取り組むべき課題とされている。中でも子育て世代の父親ががんに罹患すると、父親としてのアイデンティティの崩壊や家族内コミュニケーションの難しさ、仕事と治療の両立など多くの苦悩を抱えることが明らかになっている。この時、妻も様々な不安を抱きながら、子どもに対する心身のケアと配偶者の闘病のサポートを行うことになり、同居する子どもも闘病する父とそれを支える母親を傍らで見ている辛さがある。この難しい時を乗り越えるために、がん患者本人だけでなく家族全体を支える支援の開発が求められている。そこで、本研究は「子育て世代にがんに罹患した父親とその家族への看護支援プログラムの構築」を行うことを目的とし、①子育て世代にがんに罹患した患者の配偶者に経験に関するレビュー、②がんに罹患した父親とその妻が経験する困難に関する実態調査、③子育て世代の患者と家族への介入研究のレビュー、④看護支援プログラム構築を実施する。 2022年度は、子育て世代にがんに罹患した患者の配偶者の経験に関する国内外の文献検討を実施した。そこでは、配偶者の困難が明らかになったのと同時に、国内外ともがんに罹患した父親の配偶者である妻の経験の理解が不足していることが分かった。 今年度は、前期に「がんに罹患した父親とその妻が経験する困難に関する実態調査」に関する倫理審査を受け、インタビュー調査を開始する。同時に子育て世代の患者と家族への介入研究のレビューを行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本来は2022年度に「がんに罹患した父親とその妻が経験する困難に関する実態調査」を開始する予定であった。しかし、前段階として子育て期にがんに罹患した患者の配偶者の経験に関する研究の現状について把握する必要があると考え、国内外の文献検討を実施し投稿することを優先した。文献検討の結果、国内外ともに、がんに罹患した父親の配偶者である妻の経験理解が不足していることが明らかになった。現在、2023年度に「がんに罹患した父親とその妻が経験する困難に関する実態調査」を行うことができるよう、倫理審査の準備等準備を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、「がんに罹患した父親とその妻が経験する困難に関する実態調査」を実施するために、前期に倫理審査を受けインタビュー調査を開始する。同時に子育て世代の患者と家族への介入研究のレビューを行い、看護支援プログラム構築の素案を作成していく。
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