研究課題/領域番号 |
22K17488
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
堀口 範奈 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (30870505)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 日本語版MADM / 日本語版MORi / RMC / 妊娠期 / 周産期 / 母子ケア |
研究開始時の研究の概要 |
新型コロナウイルス感染症予防が優先される中、一層の孤立や人権の制限など、周産期にある女性を取り巻く環境は今まで以上に悪化している。そのような厳しい環境下でも、周産期の女性は自身や胎児の将来に影響する多くの意思決定を行わなければならない。そのため感染予防対策と共に、人権を擁護し彼女らの意思決定を支援するrespectful maternity care(RMC)は重要である。本研究では、意思決定における女性の自律性や母子ケアを評価する日本語版の質問紙を開発し、①感染予防対策とRMCの現状②両者の両立を阻害する要因③意思決定における周産期の女性の自律性を向上させるRMCの要素を明らかにする。
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研究実績の概要 |
新型コロナウイルス感染症流行により一層の孤立や人権の制限など、周産期にある女性を取り巻く環境は今まで以上に悪化している。そのため、女性や新生児の尊厳と意思が尊重されるRespectful Maternity Careの実践は今まで以上に重要となってきている。 本研究の課題は妊婦の意思決定における女性の自律性と役割の評価を行うためのMothers Autonomy in Decision Making scale (MADM)及び妊娠期における不敬や差別を含めた女性の経験の評価を行うMothers on Respect index(MORi)の日本語版を開発し、日本における現状及びRMC実践に必要な要素を明らかにすることである。 女性の自律性およびRMCの影響を調査するために、作成した日本語版MADMおよび日本語版MORiを使用し、産後6か月までの縦断調査(妊娠期・産後2週間・産後1か月・産後3か月・産後6か月)を実施した。調査期間は2022年12月から2024年1月、173件の有効回答を得た。記述統計により、産後2週間でのうつが疑われる割合が非常に高いこと、意思決定についてはおおむね満足していること、一方医療者とのかかわりに関する記述より約40%の人が何らかの否定的な経験をしたことが明らかとなった。今後は自由記述や関連因子などの分析を行い、論文を執筆する予定である。 また、日本語版MADMおよび日本語版MORiに関する論文を投稿予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
調査は順調に経過したが、日本語版MADMおよび日本語版MORiの論文執筆において再分析が必要となったため、論文の発表が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
得られたデータを整理し、学会および論文にて発表を行う予定である。日本語版MADMおよび日本語版MORiは、原版の開発者が作成しているHPで公開予定であり、日本における今後のRMC研究に活用されることが期待される。
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