研究課題/領域番号 |
22K17494
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 川崎市立看護大学 |
研究代表者 |
永田 智子 川崎市立看護大学, 看護学部, 講師 (80758631)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 産後の不安 / 周産期メンタルヘルス / 尺度開発 / 実装 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は、以前より不安症の診断基準は満たさないが生活に支障が生じている産後の不安を測定する尺度の開発に着手してきたが、検出精度に課題が残った。そこで、本研究は、生活に支障が生じており看護介入が必要な産後の不安を検出する尺度の臨床や地域での実装に向けて、構成概念妥当性および予測的妥当性の検証を行い、尺度のさらなる精度向上を図ることを目的とする。 本研究成果により、今まで支援が見過ごされていた産後の不安に早期介入し、不安症への移行予防プログラムの開発へ発展させ、ひいては、産後の不安を抱くすべての女性に行き届くケア体制の提供を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は研究Ⅰと研究Ⅱで構成されており、研究Ⅰの目的は、研究者が開発した「産後の不安尺度」(科研費若手:2021年度完了)について、確証的因子分析およびROC解析(Receiver Operating Characteristic analysis)を実施し、看護実践での活用にむけて産後の不安尺度の妥当性と解釈可能性を検証することである。 今年度、まずは産後の不安尺度開発について、学会発表と論文作成を行った。また、産後の不安に関する文献検討を行い、新型コロナウイルス感染症の感染予防対策による子育て支援の変化や制限、妊産婦や子育て中の親の孤立、男性の産後うつ病など新たな課題を考慮した尺度開発が必要であることを考察した。 さらに、研究Ⅱの目的である、生活に支障が生じており看護介入が必要な産後の不安を検出する尺度の実装のため構成概念妥当性および予測的妥当性の検証を行うことに向けて、尺度の精度向上だけではなく、周産期メンタルヘルスにたずさわる医療従事者にインタビュー調査または質問紙調査を行う必要性も明らかになった。具体的には、限られたマンパワーや時間の中で尺度を活用するために必要な視点(工夫)を調査し、周産期メンタルヘルスの支援の中で、産後の不安尺度を実装していくための示唆を得る必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定では、Web調査にてデータ収集を行い、研究者が開発した産後の不安尺度について確証的因子分析を実施し、産後の不安尺度の因子構造の確認を行う予定であった。しかし、研究者の所属大学が変わり業務が多忙になったことなどから、文献の検討にとどまった。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症や男性の育児休業促進(育児介護休業法改正)など子育て中の親を取り巻く環境はここ数年で急激に変化し、産後の女性の抱える不安も変化している可能性がある。本研究の基盤となる産後の不安尺度の質問項目の見直しを検討し、再度インタビューにより予備調査を行うことも検討する。また、尺度の実装可能性を高めるために、周産期メンタルヘルス支援にたずさわる医療従事者にインタビュー調査または質問紙調査を実施することを検討する。そして、今年度は、データ収集、確証的因子分析、ROC解析(Receiver Operating Characteristic analysis)を行う予定である。
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