研究課題/領域番号 |
22K17499
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 中京学院大学 |
研究代表者 |
濱田 昌実 中京学院大学, 看護学部, 准教授 (70826552)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 内膜中膜複合体 / 頸動脈プラーク / DXA体組成 / 骨脆弱性 / 高齢日本人女性 / 動脈硬化 / 体組成 / コホート研究 |
研究開始時の研究の概要 |
女性の骨密度は閉経期以降、筋肉量の減少及び体脂肪の増加等、体組成の変化と相まって急速に低下するため、骨脆弱性は心血管疾患の発症リスクの上昇に先立って生じる。そこで、JPOS Cohort Studyで集積されたデータを活用し、中高年日本人女性において、骨脆弱性、体組成が、頸動脈内膜中膜複合体厚(以後IMT)の増厚、および頸動脈高輝度プラークの新規発生への影響を縦断的に検討し、骨脆弱性指標と体組成指標の動脈硬化進展への個別影響と複合影響を明らかにする。さらに、骨脆弱化と体組成に着目し、CVD発症予防に向けた新たな保健指導指針を策定することを目的とする。
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研究実績の概要 |
心血管疾患は日本人女性の死亡の約4割を占める重篤かつ高頻度な疾患であり、有効で効率的な予防法が求められている。近年、骨の脆弱性が動脈硬化と互いに影響し合って進展する「骨-血管連関」が注目されている。女性の骨密度は閉経期以降、筋肉量の減少及び体脂肪の増加等、体組成の変化と相まって急速に低下するため、骨脆弱性は心血管疾患(以後CVD)の発症リスクの上昇に先立って生じる。したがって、骨脆弱性及び脂肪過多、筋肉量低下がある女性はCVDのハイリスク集団であり、同リスクを評価すべき標的集団である可能性がある。しかし、閉経女性における骨脆弱性や体組成が動脈硬化に及ぼす影響を縦断的に評価した研究は少なく、骨脆弱性指標と体組成指標の複合影響を検討した研究は見られない。本研究の目的は、JPOS Cohort Study20年次調査をベースラインとし、2022年・2023年次に実施される25年次調査をフォローアップとした前向きコホート研究を実施し、下記を完遂することである。1.地域在住中高年女性において骨折既往、低骨密度、体組成、特に体脂肪の分布が、IMTの増厚および高輝度プラークの新規発生に影響するかを縦断的に検討したうえでこれらの要因の複合影響を明らかにする。2.中高年女性の骨脆弱化と体組成に着目したCVD発症予防に向けた保健指導指針を策定する。2022年度、西会津調査211名、宮古島調査165名、計376名の頸部エコー検査を終了することができた。追跡率も70%と高く、次年度、讃岐市、上越市の調査を予定しており、全数で解析を行い、上記2点を明らかにし、エビデンスを創生していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍ではあったが、調査を中止延期することなく、感染対策に留意し、期待以上の受診率で初年度を終えることができた。また次年度の調査についての日程調整は終了しており、実現可能性が高い。以上のことからもおおむね順調に進んでいると考える。
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今後の研究の推進方策 |
研究の変更として、翌年度は讃岐市と上越市、翌々年度に芽室市を予定することとなった。 すべての調査終了後、2024年にはデータベース構築、統計解析を実施し、骨折既往、低骨密度、体組成、特に体脂肪の分布が、IMTの増厚および高輝度プラークの新規発生に影響するかを縦断的に検討したうえでこれらの要因の複合影響を明らかにする。その後、中高年女性の骨脆弱化と体組成に着目したCVD発症予防に向けた保健指導指針を策定する。2024年に策定した保健指導指針をJPOS調査対象地区の保健師に送付する。保健指導の現場で活用できるかの是非及び改善箇所について電話でインタビューを行い、その内容をもとに、保健指導指針の修正を行う。2025年度、日本国内の骨粗鬆症診療を実施している施設に対し、保健指導指針をメールで配信する。
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