研究課題/領域番号 |
22K17510
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
野村 由実 千葉工業大学, 創造工学部, 助教 (60720795)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 産後 / 身体活動 / 運動 / 体力 / ウィメンズヘルス / オンライン |
研究開始時の研究の概要 |
日本における初産年齢が30歳を超える中で、産後女性の多くが身体活動不足という現状がある。身体活動は産後女性の健康増進や生活習慣病予防に寄与し、健やかな育児環境の基盤となる。このように、産後における身体活動の重要性や活動不足が表面化しているにも関わらず、その促進のための報告は少ない。産後は運動・スポーツによる活動よりも、家事・育児・移動等の生活活動が占める割合が多く、育児期特有の活動に焦点化した促進のための方策が求められる。本研究では産後女性が実施可能な生活活動に着目し、生活活動を促進する身体活動プログラムを開発、オンライン介入による身体活動量およびQOL等の副次効果について検証を行う。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、産後の身体活動を促進するオンラインプログラムを開発し、身体活動量をアウトカムとした検証を行うことである。2022年度は身体活動促進プログラムの開発を計画し、①身体活動の促進要因の検討、②プログラムの作成、③プレテストの計画を実施した。①身体活動の促進要因の検討では、産後女性590名の質問紙調査のデータを用いた身体活動量の関連要因について分析を行い、年齢・産後日数・不安症状・相談相手の有無が身体活動量と関係することを明らかにした。①の結果から、産後日数が短い方が身体活動量が少ないことが予測されたため、本研究の対象を産後3-5ヶ月に設定し、②プログラムの作成に着手した。また、文献調査から産後女性に対する身体活動の介入デザインを検討し、オンライン講座(導入期)とホームエクササイズ(継続期)の2期に分けたプログラムを作成することとした。プログラムの作成にあたり、産後ケアに関わる3名の研究協力者から助言を得て、運動の構成要素および産後の身体に関する健康教育について精査した。ホームエクササイズにて身体活動を継続するツールとして、オンライン講座で扱う運動メニューをテーマ別に動画編集した。プログラムを試行・検証するために③プレテストの計画に着手し、2022年3月よりリクルートを開始した。プレテストは2ヶ月間の介入および前後評価に加えて事後インタビュー調査を行い、得られたデータと研究参加者の意見をもとにプログラムの改善を行う。 初年度である2022年度の進捗は概ね順調であり、論文(1編)、国内学会(1件)において成果公表を行った。これまでに得た知見としては、産後女性の多くが身体活動不足であり、産後のライフスタイルや体力レベルを考慮した方策が求めれる。今後は、プレテストの実施・分析・成果公表を推進し、プレテストで得られた知見を本介入に活用することに注力していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度に計画していた「身体活動促進プログラムの開発」が完了し、プレテストのリクルートを開始していることから、プログラムを試行する目処が立った。夏に計画していた「海外事例調査」は新型コロナウイルス感染拡大による影響を受け、変更を余儀なくされたため、研究の進捗状況は「おおむね順調に進展している」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度、プログラムの試行・検証を継続しながら、得られた知見について関連学会での発表、学術誌への投稿を進めていく。今後の課題として、プログラムの本介入においてランダム化比較試験を実施する際の研究参加者のリクルートが挙げられる。対応策として、研究告知用のウェブサイトを作成するなど、研究を広く周知する方法を検討する。
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