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性感染症から高校生を守り妊孕性を維持するためのデジタル教材の開発と評価

研究課題

研究課題/領域番号 22K17514
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分58070:生涯発達看護学関連
研究機関兵庫大学

研究代表者

中村 朋子  兵庫大学, 看護学部, 准教授 (30736799)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード性感染症予防 / 高校生 / 妊孕性 / 養護教諭 / デジタルコンテンツ / 性感染症
研究開始時の研究の概要

本研究は,高等学校における性教育の実態を明らかにし,養護教諭と生徒が活用できる性感染症予防のデジタルコンテンツ(動画)を作成することを目的とする.具体的には,①学校教育における性教育の位置づけ,教育内容,指導の現状把握し,教育に導入するための課題,今後必要とされる内容,教育上の困難な要因を明らかにする. ①の結果をもとに②養護教諭が,授業で活用できる「性感染症予防」のデジタルコンテンツ(動画)を作成する(指導内容と時間に対応できるよう,テーマごとに区切り,組み合わせが可能とする).そして,③作成したデジタルコンテンツ(動画)を,養護教諭に使用してもらい,その効果を検証する.

研究実績の概要

2023度は、高校生の性感染症と妊孕性の教育に関する課題、今後必要とされる内容や教育上の困難な要因を文献検討で明らかにした。結果、妊孕力、不妊に関する知識は不足し十分に定着していなかったが、多くの生徒が30歳までに結婚・出産を考えていた。養護教諭の9割が妊孕性について学校で学ぶ必要があり,半数が卵子の老化・不妊の原因等は高等学校で教えるべきと回答した。教育上の注意点では,発達段階の考慮,既習内容との関連性等であった。
これをもとに、養護教諭に質問紙調査を実施し、調査項目ごとの記述統計、経験年数による若手群・中堅群で比較を行った。
結果、性感染症に関する授業は、「保健体育」が70.0%で、用いている教材は若手群が既成資料、中堅群も既成資料と自作資料を活用していた。苦手な教育内容は両群ともに、生理学の「包茎」「夢精」、性行為付随の「性行為」、心理・社会の「性と生殖の課題」であった。希望するデジタルコンテンツは、「性暴力」「性被害」「性感染症」「性行為の断り方」で、中堅群は若手群より、多数の項目でデジタルコンテンツを希望していた。養護教諭は、「性感染症について」の自己研鑽を両群が希望し、中堅群は若手群より「子宮頸がんとHPV」、「緊急避妊薬」、「メディアリテラシー」の項目が有意に高かった。
養護教諭は、苦手な教育内容ではなく、担当する授業で活用できるカテゴリー分けしたデジタルコンテンツを望んでいた。また、性を取り巻く環境が変化していることを踏まえ、対象となる高校生の実態やニーズを把握し、指導方法の工夫のために自己研鑽を望んでいることが明らかとなった。
以上より、性感染症を予防し妊孕性を維持するために必要な内容を精選して、デジタルコンテンツの作成している。今後は、完成したデジタルコンテンツを養護教諭に視聴して頂き、意見およびデータ収集を行い、集計後に分析を行い評価する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

調査分析結果をまとめ、デジタルコンテンツの内容の精選はできたが、デジタルコンテンツの作成が遅れているため、視聴後調査が予定通り開始できていない。そのため、予定より若干遅れている。今年度は、デジタルコンテンツ作成代を含め、2024年分の助成金と合わせて使用する予定である。

今後の研究の推進方策

データ結果の分析結果をから、目的の2つ目である養護教諭が、授業で活用できる「性感染症予防」のデジタルコンテンツ(動画)を作成し、養護教諭に配信する。デジタルコンテンツの視聴後に各々の意見についてweb調査を行う。その後、調査結果を分析した内容を、学会発表および学会雑誌へ投稿する。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] A Survey of Digital Content Required for STD Prevention Education Taught by School Nurses2024

    • 著者名/発表者名
      Nakamura Tomoko
    • 雑誌名

      Health

      巻: 16 号: 04 ページ: 350-370

    • DOI

      10.4236/health.2024.164025

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] A Literature Review of Fertility Education for High School Students2023

    • 著者名/発表者名
      Nakamura Tomoko、Saito Mitsuko、Iwami Sachiko、Hosokawa Narumi、Saga Yoshiko、Kuroda Y?ko、Fukunishi Sadako、Inuyama Tomoko、Kit? Hideaki
    • 雑誌名

      Health

      巻: 15 号: 11 ページ: 1218-1231

    • DOI

      10.4236/health.2023.1511081

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] A Literature Review on the State of High School Sex Education Implemented by School Nurses2022

    • 著者名/発表者名
      Tomoko Nakamura  Yoshiko Saga  Narumi Hosokawa Chisako Haba Yoko Kuroda Taeko Miyajima Hideaki Kito
    • 雑誌名

      Health

      巻: 14 号: 12 ページ: 1227-1243

    • DOI

      10.4236/health.2022.1412087

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 養護教諭が実施する高校生への性教育の実態と課題に関する文献レビュー2023

    • 著者名/発表者名
      中村朋子,細川愛美,石見幸子,齋藤充子,嵯峨美子,黒田葉子,鬼頭英明
    • 学会等名
      日本学校保健学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 高校生の妊孕性の教育に関連した文献レビュー2023

    • 著者名/発表者名
      中村朋子,齋藤充子,石見幸子,細川愛美,嵯峨美子,黒田葉子,鬼頭英明
    • 学会等名
      日本学校保健学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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