研究課題/領域番号 |
22K17519
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
坂井 麻里子 大阪公立大学, 大学院リハビリテーション学研究科, 客員研究員 (60811958)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 食行動 / 認知症 / レビー小体型認知症 / アルツハイマー型認知症 |
研究開始時の研究の概要 |
認知症者の介護で負担となるものの一つが食事の介助であるが,認知症の疾患別・重症度別に食行動を検討した研究は少ない。本研究では,レビー小体型認知症におけるprodromal期から進行期までの食行動の特徴を,ある程度エビデンスが集積されつつあるアルツハイマー型認知症や前頭側頭型認知症と比較しながら明らかにするとともに,関連する要因を解明し,エビデンスに基づく科学的な看護・リハビリテーションの方法を開発する。
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研究実績の概要 |
認知症者の介護において最も負担となるものの一つが,食事の介護であることが繰り返し 指摘されているが,認知症の疾患別,重症度別に食行動を検討した研究は驚くほど少ない。アルツハイマー型認知症や前頭側頭型認知症ではある程度,エビデンスが集積されつつあるが,レビー小体型認知症においては,ほとんど多数例での検討はない。本研究ではprodromal期から進行期までのレビー小体型認知症の食行動の特徴を明らかにするとともに関連する要因を明らかにすることを目的としている。2022~2024年は基本的情報や認知機能評価,食の嗜好調査のデータ収集を中心に行う計画を立てている。 2022年度は,課題内容の一部を見直し,各研究協力施設の倫理審査委員会の承認手続きを行い,協力施設の担当者と,対象者の選定および課題遂行のための日程調整などを中心に行った。対象者はレビー小体型認知症,アルツハイマー型認知症の患者を中心に,可能な場合はその配偶者にも健常者のデータとして協力を求めた。基本的情報を把握するとともに,認知機能評価を行い,濃淡を変えた甘味や塩味,また,触感を変えた食物を呈示し,嗜好を訊ねた。介護者には食行動アンケートを実施した。対象者の中には,食の嗜好課題の理解が困難であり,結果を得られない対象者も少なからず存在した。最終的にはレビー小体型認知症3名,アルツハイマー型認知症7名,意味性認知症1名,健常高齢者6名のデータを収集した。課題遂行にて得られた情報は介護者にフィードバックし,適宜助言も行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
課題の一部の見直しを行ったこと,各研究協力施設における倫理審査申請書類作成に時間を要したことから,データ収集開始が遅れた。また,対象者の中には課題の教示理解が困難であったことから,最終的なデータ数が少なかったことから,全体進捗状況は遅れているとした。
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今後の研究の推進方策 |
2023年以降は2022年度に引き続き,各研究協力施設にて,レビー小体型認知症,アルツハイマー型認知症者,健常高齢者に対し,基本情報の把握,認知機能評価,食の嗜好評価を実施し,介護者には食行動アンケートを実施し,データ収集を行う。また,収集したデータから認知症原疾患別の食の嗜好や食行動の特徴を解析する。さらに,MRI画像解析を行い,食の嗜好や食行動評価尺度と相関する脳萎縮領域を明らかにする。成果は,国内外の学会での発表や学会誌への投稿にて公表する予定である。
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