研究課題/領域番号 |
22K17522
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
松田 憲亮 国際医療福祉大学, 福岡保健医療学部, 准教授 (40549961)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | フレイル / セルフエフィカシー / ヘルスリテラシー / 身体活動量 / 身体活動 |
研究開始時の研究の概要 |
フレイルの予防的観点では加齢の影響も含めて,若い年代からアプローチが有効であると考える.近年,フレイル対策として,身体活動の有効性が報告されている.身体活動の継続には,運動に対する自己効力感(セルフエフィカシー)と健康情報の入手や活用に関する能力であるヘルスリテラシーが関連していると考えられるが、その関係性は明確ではない.本研究では,前期高齢者を対象とし,ヘルスリテラシーとエルフエフィカシーの関係性を検討し,身体活動やプレフレイル,フレイルへの影響力を横断的に検討する.また,セルフエフィカシー向上を意図した介入を実施し,身体活動継続性およびプレフレイル,フレイル発症率を縦断的に検討する.
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研究実績の概要 |
フレイル進行抑制には移動能力や日常生活機能が維持されている前期高齢者からのアプローチの重要性が高い。また、フレイル対策として身体活動の有効性が示されており、身体活動継続が重要である。身体活動継続の要因として、ヘルスリテラシーとセルフエフィカシーがあるが、両者の関連性および身体活動量との関係性は明確ではない。本研究の目的は、1)前期高齢者を対象としHLとSEの関係性を検討し、身体活動やプレフレイル、フレイルへの影響力を横断的に検討する。2)ヘルスリテラシー高群をコントロール群とし、ヘルスリテラシー低群に対するセルフエフィカシー向上を意図した介入を実施し、身体活動継続性およびプレフレイル、フレイル発症率を縦断的に検証することである。 初年度、令和5年度に渡り、研究目的1)に該当する横断研究を開始した。対象者は研究機関がある市町村より募集し、前期高齢者女性(平均年齢69.4歳)60名を研究対象者とした。フレイル判定を実施後、運動セルフエフィカシー、包括的ヘルスリテラシーを質問紙を用いて聴取、また認知機能についてMini Mental State Examinationを用いて評価を実施した。また対象者の身体組成(BMI、骨格筋量等)、身体機能(握力、下肢筋力、歩行速度)を計測した。身体活動の計測には身体活動量計を1週間計測し、1日当たりの歩数、SB、LPA、MVPA等の計測、算出した。研究の結果、対象者の内訳としてフレイル該当者はなく、プレフレイル群43.3%、健常群56.6%であり、2群間の年齢に有意差はなかった。健常群と比較し、プレフレイル群では握力、歩行速度、運動セルフエフィカシー得点が有意に低かった。また運動セルフエフィカシーについては、ヘルスリテラシー(ヘルスケア領域)、ヘルスリテラシー(ヘルスプロモーション領域)、ヘルスリテラシー総得点、MVPA、握力との相関性を持つことが示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究機器の準備、前期高齢者の参加者募集、計測日程調整等に対して、多く時間を必要とした。また、研究全体の進捗は遅れており、現在、研究目的1)に該当する横断研究について計測を終了したが、プレフレイルを主体とした関連要因の構造解析については、詳細な解析を必要とするため、2024年度も解析を継続する。さらに研究目的1)の結果を基に研究目的2)の準備を進行している状況にある。
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今後の研究の推進方策 |
現在、取得したデータからプレフレイルを主体とした関連要因の構造解析を進め、セルフエフィカシーとヘルスリテラシーの関連性を含めて、プレフレイルに対する評価項目の影響力を検討する。本研究結果について、関連学会にて学会発表を行い、研究論文の作成と論文投稿準備を実施する。研究目的2)については、研究目的1)より対象者を選定し、研究デザインの再検討と準備・登録を行い、研究を開始できるよう努める。
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