研究課題/領域番号 |
22K17526
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 帝京科学大学 |
研究代表者 |
野田 義和 帝京科学大学, 医療科学部, 講師 (50707362)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | マインドフルネス / WEBプログラム / レジリエンス / 消防士 |
研究開始時の研究の概要 |
災害救援者がマインドフルネスを身に付けるためのWEBマインドフルネスプログラムを開発し、そのパイロットスタディを行う。その後無作為ランダム比較試験を行い、WEBプログラムの効果を検証する。そしてレジリエンスが高まることを明らかにし、長期的な結果として精神疾患の発症による離職・自殺の防止のエビデンスを構築する。
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研究実績の概要 |
消防士・救急救命士はレスキューワーカーとして火災、交通事故、大規模災害での被災者のために救助を行う業務を担っている。その際、様々なストレスにさらされ、うつ病や心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの精神疾患を生じるリスクを抱えている。それが離職や自死のリスクの可能性を高めている。それらの精神疾患はレジリエンスと関連があることが示されており、レジリエンスを高めることが精神疾患を防止できる可能性があり、そのことによりレスキューワーカーのQOLを高めることに重要である。本研究者は平成28年度に構造方程式モデリングを使用して、PTSDの尺度であるIES-Rの下位概念(侵入・過覚醒・回避)と25の質問項目に影響する因子(レジリエンス・災害現場に到着する時期・カウンセリングの有無・教育歴)を明らかにした。また、令和4年度研究では、ビッグファイブ理論の性格特性のうち、情緒安定性がうつ病やPTSDの症状を減少させ、QOLを向上させることを明らかにした。本研究ではレスキューワーカーのレジリエンスを高めるためのWEBマインドフルネスプログラムを開発することである。それを実施することでレスキューワーカーのレジリエンスを高め、QOLを高めることを目的としている。WEBプログラムを作成しプレテストを実施する。その有効性が確認された後に無作為化対照試験を実施し、そのプログラムの有効性を検証する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和4年度はマインドフルネスプログラムの検討を行った。WEBで実施するのに適したマインドフルネスプログラムはMindfulness Based Stress Reduction (MBSR)であり、そのプログラムを実施するための専門講師の協力を得てプログラムの構築を進めている。MBSRは座る瞑想、ボディスキャン、立って行うムーブメン等があるが、レスキューワーカーに適したプログラムの選定をレスキューワーカーの研究協力者と共に進めている。 一方、WEBプログラムは2期に分けて開発を行っている。1期はアンケート集計システムと動画配信システムの基盤を構築しており、予定通りに作成が終了した。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は引き続きMBSRのプログラム作成を専門講師やレスキューワーカーの研究協力者と共に進めていく。同時にWEBプログラムの2期工事を進め、今年度中にWEBマインドフルネスプログラムの作成を完成させる。その後、研究協力者20人にプレテストを実施し、レジリエンスやQOL等の変数の変化を、対応のあるT検定で分析する。令和6年度では、令和5年度の結果を元に、レスキューワーカーの対象群とコントロール群で無作為化対照試験を実施することを計画している。
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