研究課題/領域番号 |
22K17529
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 安田女子大学 |
研究代表者 |
那須 佳津美 安田女子大学, 看護学部, 助教 (80581701)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 認知症 / エンド・オブ・ライフ・ケア / 家族 / 死に対する準備 / 尺度 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、「認知症の人の死に対する家族の準備性尺度日本語版」を開発することである。認知症の人への質の高いEOLケアには、家族のDeath preparedness(死に対する準備)を促進するケアを含めた実践が重要であり、家族のDeath preparednessは、認知症の人とその家族へのEOLケアのアウトカムの一つである。カナダの看護研究者であるDurepos et al. (2021) により開発されたCaring Ahead: Preparing for End-of-Life with Dementia questionnaireを日本語に翻訳し、その信頼性・妥当性を検証する。
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研究実績の概要 |
本年度は、カナダで開発された認知症の人の死に対する家族の準備を測定であるCaring Ahead: Preparing for End-of-Life with Dementia questionnaireをISPORタスクフォースが示す、患者報告式アウトカム尺度の翻訳手続きのガイドラインに従って、日本語版原案を作成した。原版開発者に翻訳の許可を得た後、研究者チームと翻訳専門家による順翻訳、各順翻訳の比較検討を行い初版に統合したものについて、別の翻訳専門家が逆翻訳を行った。逆翻訳を原版開発者に提示し、英語原版と比較検討してもらい、乖離がある項目について指摘を受けた。特に問題になった項目は、「死」に関する日本語表現の曖昧さや、日本語の時制の曖昧さといった言語表現に関する問題があった。また、死にまつわる儀式に関する表現に関する文化的な問題、行政手続きや守るべきルールの違いといった制度的な問題が挙げられた。研究者チームで検討し、翻訳修正案を作成、修正案の逆翻訳について再度原版開発者に提示した。原版開発者は、修正案の逆翻訳と英語原版およびフランス語版との認知的等価性を評価し、修正案は日本語版原案として承認された。 来年度は、作成された日本語版原案について、翻訳手続きの次の段階である、日本語を母国語とする対象集団への認知デブリーフィングと、その結果生じる修正のレビューを実施し、日本語版の理解のしやすさや原版との認知的等価性を評価し、尺度の内容妥当性を検討する予定であるため、研究倫理審査委員会の承認を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画に示した通り、日本語版原案を作成し、来年度からの調査に向けて倫理審査委員会の承認を得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
日本語版原案について認知インタビューを行い内容妥当性を検討する。その上で、心理測定特性テストにより尺度の信頼性・妥当性を検証していく。
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