研究課題/領域番号 |
22K17539
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
沢谷 洋平 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (00848632)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | サルコペニア / フレイル / 高齢者 / 要介護高齢者 / 理学療法 / 老年医学 / 通所リハビリテーション / ペットボトル / ロコモティブシンドローム / 介護費用 / 要介護度 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者においてサルコペニアとフレイルは医療・介護費用増大の主要因子である.本邦のサルコペニア・フレイル対策は,地域在住の疾病の無い一般高齢者を中心とした予防的な対策がほとんどであるが,有症率の圧倒的に高い要支援・要介護高齢者をターゲットとした対策が必要である.本研究では,要支援・要介護高齢者に対し,サルコペニア・フレイルを評価する縦断研究を展開する.サルコペニア・フレイルの鍵因子を探索することにより包括的な対策を行い,医療・介護費用の抑制,健康寿命延命への波及効果が期待される.
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研究実績の概要 |
申請者らがデータベースを構築した通所リハビリテーションのコホート集団より,要支援・要介護高齢者のサルコペニアに関連する因子を探索した.その結果,サルコペニアとペットボトルのふたを開けられないことは関連し,その握力のカットオフ値は17.7kgであった(Sawaya et al, Geriatr Gerontol Int 2022;22:682-684).また,経時的な呼吸筋力の変化はサルコペニアの重症度により異なり,重症サルコペニアよりもサルコペニアの方が呼気筋力が低下していた(Sawaya et al, Int J Environ Res Public Health 2022;19:11438).また,サルコペニアは頸部周径と関連し(Sato et al, Geriatr Nurs 2022;47:159-163),サルコペニアの新規発症には低栄養と細い下腿周囲長,改善には栄養状態良好・太い下腿周囲長・高い骨格筋量が関係していた(Sato et al, J Phys Ther Sci 2023;35:242-246).さらに,要支援・要介護高齢者のオステオサルコペニアの割合は43.3%であること(Shiba et al, J Phys Ther Sci 2022;34:341-346),生体電気インピーダンス分析法を用いて得られた値とメジャーによる手動測定で得られた上腕周囲長は互換性があることを見出した(Sato et al, Geriatr Gerontol Int 2022;22:938-942). このように,2022年度は要支援・要介護高齢者のサルコペニアに関連する因子を同定した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請者らが構築した通所リハビリテーションのコホート集団を用い,要支援・要介護高齢者のサルコペニアに関連する因子を探索している.2022年度は8報の論文発表,7報の学会発表を行なっており,おおむね順調に進展している.
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今後の研究の推進方策 |
現在までに構築した通所リハビリテーション利用者の集団から,要支援・要介護高齢者の活動性低下,フレイル,サルコペニアに影響を及ぼす因子を継続して探索していく.2023年度は,これらコホートデータを元に実際の要介護度の悪化・維持・改善に関連する因子を,フレイルやサルコペニアの評価指標から探索していく.
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