研究課題/領域番号 |
22K17555
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
山口 翔大 慶應義塾大学, 体育研究所(日吉), 特任助教 (80896093)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | タイチンN末端フラグメント / サルコペニア / フレイル / 早期発見 |
研究開始時の研究の概要 |
筋の構造タンパク質の一つで、受動張力によるサルコメア長の維持や伸張性収縮時の張力発生に寄与するタイチンは、長期寝たきり状態による廃用性筋萎縮時や激運動に伴う運動誘発性筋損傷時など、 さまざまな筋疾患に伴って分解されて尿中に逸脱することが報告されている。 本試験では、従来の課題を解決した汎用性の高い尿中タイチンを用いてサルコペニアの早期発見を実現するために、先行研究で推奨されている手続きに従って妥当性検証を行い、汎用性の高い尿試料からのサルコペニアの早期発見手法の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
これまで加齢に伴い運動器および身体機能が著しく低下したサルコペニアを早期発見するための生化学マーカーの探索に注力してきた。近年では、骨格筋の最小単位となるサルコメアの構成タンパク質となるタイチンのN末端の断片物が筋の異化に伴い尿中に漏出することが明らかになり、種々の筋疾患を同定するための生化学マーカーとして注目を集めている。したがって本研究では、サルコペニアを早期発見するための生化学マーカーとして尿中タイチンNフラグメント(Urinary titin N Fragment: UTF)を使用することの妥当性を確立することを目的とした。本研究の目的が達成されれば、高齢者の健康寿命の延伸に寄与することが想定される。 本年度は、65歳以上の高齢者50名を対象に尿サンプルの採取と、Asian working group for sarcopenia(AWGS)が規定した測定項目となる、歩行速度、四肢骨格筋量や、先行研究で実施された高齢者体力測定項目となる、Time up and goや、5秒間の椅子立ち上がりテストを実施した。また、15名を対象に伸張性収縮を強調したエキセントリックウォーキングを2ヶ月間介入し、その前後で尿サンプルと体力測定を実施した。採取したサンプルの分析は本年度で実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定した50名のサンプルの採取と運動介入が終了したため。分析が未実施であるため、概ね順調に進んでいる、とする。
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今後の研究の推進方策 |
計画書通り、虚弱高齢者と健常な高齢者の尿と血液および体力値を取得したため、両群の比較を実施していく。今までの研究結果から、虚弱高齢者の方がUTFが高値を示す可能性が高く、体力値とも高い相関関係を有する可能性がある。この結果を年度末に学会または論文にて発表する予定である。
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