研究課題/領域番号 |
22K17559
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 日本赤十字豊田看護大学 |
研究代表者 |
近藤 絵美 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 助教 (70897975)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 急性期病棟 / 高齢者看護 / 応答性 / ケアプロセス |
研究開始時の研究の概要 |
急性期病棟に入院している高齢者は、個別的な背景だけではなく加齢による機能低下、疾患やその治療過程の影響を強く受け、関わる人やタイミングによって複雑・多様な反応を示す。そのため、基本的なケア方法や以前に効果があった方法でもうまくいくとは限らないことも多い。しかし、高齢者の反応に対して看護師が反応するという『応答性』が、高齢者ケアのアウトカムに影響すると言われている。そこで、本研究は、臨床場面の参加観察と看護師へのインタビュー調査を通して、急性期病棟における高齢者と看護師の『応答性』の観点からケアプロセスを明らかにすることを目的とした。
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研究実績の概要 |
本研究は、高齢者への対応で困難な状況が多く報告されている急性期病棟に焦点を絞り、高齢者と看護師の「応答性」を明らかにし、その「応答性」の観点からケアプロセスを解明することを目的としている。本研究は、研究1文献検討と研究2フィールドワークからなり、2022年度は研究1を実施した。 研究1では、応答性の観点からみた急性期病棟に入院している高齢者への看護実践について国内文献の知見の統合を行った。本研究の中心概念である「応答性」に関連する先行研究はほとんどなく、急性期の臨床現場における高齢者と看護師の相互の応答はどのようなものなのか概要を把握することが目的であった。 学術論文データベース医学中央雑誌Web版、ならびにCiNiiを使用し、「看護」「高齢者」「急性期病院」「質的研究」とその類語ををキーワードとして2000年以降で検索し、抽出された12文献についてNoblit &Hare(1988)の提唱したメタエスノグラフイーの手法を参考に分析を行った。分析の結果、発行された時期は2012年から2022年までであり、認知症高齢者に対する看護実践の研究が7件で、そのうち転倒転落に関する研究が2件であった。その他、せん妄に関する研究が2件あった。メタ統合により【危険につながる高齢者の反応を敏感にキャッチし安全を確保する】【高齢者の身体的特徴と経験則からケアを調整する】などの7つの看護実践に統合された。 急性期病棟における高齢者看護は、入院認知症高齢者の増加によって2010年代より認知症高齢者への看護実践への注目が集まっていることがうかがえた。そのなかでも、急性期病棟の看護師は、高齢者の個別的な背景や身体的特徴、治療などに加え、経験的知識を用い、その時々の高齢者や周りの状況に応答しながら看護実践を行っていることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画に従い、先行研究を概観して急性期病棟に入院している高齢者と看護師の「応答性」に関する知見を得ることが出来たため、おおむね順調に進展していると評価した。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画では、文献検討によって統合された知見から参加観察とインタビューの質問項目を抽出する計画であった。しかし、文献検討を進める中で、高齢者と看護師の応答場面は状況依存的な特徴が強く、構造化されたデータ取集方法ではなく、現場に入り込んでその時々の状況に応じてデータを収集する方法が適しているのはないかという認識を得た。そのため、2022年度は、フィールドワークを行うためにどのような研究方法を用いるのかを再度検討しながら、データ収集に向けて倫理審査の準備を行う計画である。それに並行して、国内の老年看護に関する学会に参加し、情報共有や研究協力の依頼を行う予定である。
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