研究課題/領域番号 |
22K17561
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
池田 智 福岡大学, 医学部, 助教 (90759268)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 在宅ケア / スタッフ間連携 / 支援要請 / 位置情報系アプリ / 支援要請システム / 訪問看護 / 暴力 / ICT |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は訪問看護支援要請システム「KURUXA(クルサ)」を訪問看護の現場に導入し,「効果的かつスムーズなリスクマネジメント」を可能にし,「同僚・管理者からのサポートの得やすさからワークエンゲージメントが向上」し,「訪問看護スタッフの仕事のパフォーマンスやワークライフバランスを高める」といった仮説を立証する事にある。
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研究実績の概要 |
本研究は在宅ケアスタッフ連携アプリKURUXA(クルサ)の研究開発と導入効果を明らかにする事である。クルサは訪問看護等の在宅ケアスタッフ間で使用する位置情報系コミュニケーションアプリで、具体的にはスマートフォン画面の地図上に訪問中の全スタッフの位置情報を示す事ができ、テキストチャットや写真等の情報伝達に加え、在宅ケア中の単独対応が困難なケース(例:利用者からの暴力、移動中の交通事故、医療過誤、利用者の急変など)に遭遇した際、他スタッフに現場急行支援要請を行う事ができるシステムである。本研究の目的は、当アプリを訪問看護の現場に導入し、「Relational Coordination」、「訪問看護中のスタッフの安心感」、「ワークエンゲイジメント(Work Engagement)」、「職場のソーシャルキャピタル(Workplace Social Capital)」、「心理的安全性(Psychological safety)」、「ジョブクラフティング(Job Crafting)」、および「仕事のパフォーマンス(Job Performance)」に対する効果を探索的に明らかにすることである。2023年3月に実証実験で使用する試作型アプリが完成し、バグの確認、ユーザビリティ評価を目的としたプレテストを実施した。プレテスト時にいくつかのバグが確認できたため、4月~5月の期間にバグの修正を行った。今後、7月以降に実証実験を行い効果検証を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度はアプリ開発とバグ修正に若干の時間を要したが、許容範囲内であり、本研究期間中における研究目的達成は十分に可能と考えている。
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今後の研究の推進方策 |
2023年7月以降にクロスオーバーデザインによる実証実験を行う予定である。詳細については下記のとおりである。計10施設の訪問看護事業所に勤務するスタッフ60~100名を事業所ごとにA群・B群に振り分ける。A群には2023年7月~2023年8月(介入期間:2ヵ月間)の期間にアプリを使用してもらう。その後ウォッシュアウト期間(2ヵ月)を設け、2023年11月~2023年12月(非介入期間:2ヵ月間)の期間はアプリを使用しない。B群は2023年7月~2023年8月(非介入期間:2ヵ月間)の期間はアプリを使用しない。その後ウォッシュアウト期間(2ヵ月)を設けたのち、2023年11月~2023年12月(介入期間:2ヵ月間)の期間にアプリを使用してもらう。定量データの調査時期は計4回(1回目:2023年7月、2回目:2023年8月、3回目:2023年11月、4回目:2023年12月)とする。定性データの調査時期に関し、A群は2023年8月、B群は2023年12月に調査する。全調査終了後、データ分析を行い、年度内に論文投稿を行う予定である。 *第1回調査:2023年7月1日(予定)(A群:介入前:30名、B群:対照群:30名) *第2回調査:2023年8月31日(予定)(A群:介入後:30名、B群:対照群:30名) *第3回調査:2023年11月1日(予定)(B群:介入前:30名、A群:対照群:30名) *第4回調査:2023年12月31日(予定)(B群:介入後:30名、A群:対照群:30名)
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