研究課題/領域番号 |
22K17626
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 福岡国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
谷口 隆憲 福岡国際医療福祉大学, 医療学部, 講師 (00851198)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 末期変形性膝関節症 / 恐怖回避思考 / 運動学的評価 / 歩行 / 階段昇降 / 電気刺激療法 / 変形性膝関節症 / 運動恐怖 / 破局的思考 / 共収縮 |
研究開始時の研究の概要 |
変形性膝関節症患者の歩行や階段昇降動作には,運動機能障害だけでなく,痛みに対する過度な恐怖心である運動恐怖が影響する.しかし,運動恐怖による歩行や階段昇降動作の関節運動や筋活動の変化は不明であるため,運動学的な評価法や実用的なリハビリテーションプログラムは確立されていない.本研究の目的は,運動恐怖を有する変形性膝関節症患者の歩行および階段昇降動作における運動学的特性を解明し,電気刺激療法を用いたリハビリテーションプログラムの基盤を構築することである.
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,恐怖回避思考を有する変形性膝関節症 (膝OA) 患者の歩行および階段昇降動作の運動学的特性を解明し,電気刺激療法を用いた新たなリハビリテーションプログラムの基盤を構築することである. 2023年度は,末期膝OA患者の歩行安定性と恐怖回避思考に関する患者立脚型評価 (Patient reported outcome measures : PROMs) の関係を調査した.歩行安定性 (重心動揺,ストライド時間の変動性,左右対称性) を慣性センサにて評価し,歩行時痛,運動恐怖,破局的思考,身体知覚異常をPROMsにて評価して,関連性を検討した.その結果,歩行時の重心動揺は歩行時痛,破局的思考,身体知覚異常が関連し,左右対称性は運動恐怖が関連することから,末期膝OA患者の歩行安定性にはPROMsが関連する可能性が示唆された. また,末期膝OA患者に対する歩行中の経皮的末梢神経刺激 (Transcutaneous electrical nerve stimulation: TENS) が疼痛強度と運動学的評価に及ぼす影響を調査した.その結果,介入後では歩行時痛が有意に軽減し,さらに,立脚期における内側広筋と半腱様筋の共収縮は上昇,遊脚期における外側広筋と大腿二頭筋の共収縮は減弱することから,歩行時痛の軽減に伴い膝関節の運動学的評価も変化する可能性が示唆された. その他に,人工膝関節置換術後患者に対するVirtual realityを用いた仮想空間内の階段昇降練習が,実際の階段昇降中の運動学的評価に影響する可能性が示唆された.また,末期膝OA患者1症例を対象とした症例報告では,足底挿板にてVarus thrustと膝周囲筋の共収縮を抑制することで,OAの進行と骨髄浮腫を抑止できる可能性が示唆された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は,末期膝OA患者の歩行安定性と恐怖回避思考に関する患者立脚型評価の関連性,歩行中の経皮的末梢神経刺激が疼痛強度と運動学的評価に及ぼす影響を調査した.本研究の結果は,国内学会にて発表し,現在,論文執筆中である.また,人工膝関節置換術後患者に対するVirtual realityを用いた階段昇降練習が運動学的評価に及ぼす影響,末期膝OA患者に対する足底挿板がOA進行と骨髄浮腫に及ぼす影響について調査し,研究結果は国際雑誌に掲載された.
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今後の研究の推進方策 |
恐怖回避思考を有する膝OA患者の歩行および階段昇降動作の運動学的特性に関しては,研究結果を整理し,国際雑誌への投稿を進める.また,歩行中の電気刺激療法が運動学的評価や恐怖回避思考に及ぼす影響に関しては,より詳細な解析を進め,国内学会にて発表するとともに,国際雑誌への投稿を目指す.
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