研究課題/領域番号 |
22K17636
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 令和健康科学大学 |
研究代表者 |
岡 真一郎 令和健康科学大学, リハビリテーション学部, 講師 (30637880)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2026年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | トレッドミル歩行 / 経頭蓋交流電流刺激 / 身体動揺 / Sensory Conflict / 感覚再重みづけ調整 / 二点識別覚 / 前庭眼反射 / 振り向き動作 / Sensory Reweighting / 経頭蓋電気刺激 / ニューロリハビリテーション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では転倒で骨折リスクが高い振り向き動作獲得のリハビリテーションを開発する。トレッドミル歩行後の身体動揺を歩行から動作を切り替える際のSensory Reweightingモデルとして活用し、動作の切り替えと頭頂後部脳内情報処理との連関機構を詳細に解明する。その後、視覚,前庭覚のマルチモーダルな刺激と経頭蓋電気刺激を組み合わせたハイブリットニューロリハビリテーションプログラムを開発する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,振り向き動作を円滑に遂行するためのニューロリハビリテーションプロ グラムを開発することである。 2022年度の計画は,トレッドミル歩行後の視覚,前庭覚および体性感覚のSensory Conflictによって誘発される身体動揺モデルを作成することである。対象は,健常若年成人13名であった。測定項目は重心動揺検査,トレッドミル歩行後の自覚的な身体動揺の程度(Neumeric Rating Scale:NRS),歩行前の足底の2点識別覚および前庭眼反射とした。実験プロトコルは,①安静6分後の身体動揺の程度(NRS)および重心動揺検査,②速歩での床上歩行6分後に身体動揺の程度(NRS)および重心動揺検査,③速歩でのトレッドミル歩行6分後の身体動揺の程度(NRS)および重心動揺検査とした。その結果,トレッドミル歩行後はマット上での開眼条件における前後方向の身体動揺が有意に増加し,閉眼条件での身体動揺の変化は認められなかった。また,トレッドミル歩行後の身体動揺は,2点識別覚と有意に関連があり,安静6分後のマット上閉眼立位の身体動揺が前庭眼反射の利得と有意な関連があった。本研究の成果として,トレッドミル歩行後に身体動揺を誘発する実験プロトコルが確立できたこと,トレッドミル歩行後の身体動揺には視覚と体性感覚のSensory Conflictが影響していることがわかったことである。 さらに,感覚系の処理統合に関連している頭頂部に対して,同様の実験プロトコルで経頭蓋交流電気刺激(tACS)を行い,トレッドミル歩行後の身体動揺における脳内感覚情報処理について検討した。その結果,tACS 40Hzでトレッドミル歩行後の身体動揺が抑制できたことから,トレッドミル歩行後のSensory Reweightingには左右頭頂部のγ帯域律動が関連していることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度は,トレッドミル歩行によるSensory Conflictモデルの作成条件を確立することであった。健常若年者13名を対象にトレッドミル歩行後に開眼時の身体動揺を誘発する条件と,トレッドミル歩行後の身体動揺に影響を与える感覚機能を確認できた。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は,トレッドミル歩行後の身体動揺における脳内感覚情報処理について詳細に検討するため,トレッドミル歩行後の身体動揺と脳波の同時計測を実施する予定である。
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