研究課題/領域番号 |
22K17651
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
今岡 信介 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 客員研究員 (30934567)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 糖尿病足病変 / 再発予防 / リハビリテーション |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病足病変に対する治療方法の進展によって下肢切断を回避できる可能性は向上している.一方,再発率は高く,再発予防の重要性が指摘されている.再発予防の方法としてフットウェアの使用や患者指導が有用とされているが,効果に関して一定の見解は得られていない.糖尿病足病変の治療を目的に入院加療中にリハビリテーション介入が必要となった対象に対して,術後早期から電気刺激療法とパンフレットを用いた患者指導を実践し創傷再発に及ぼす影響を検証する.
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研究実績の概要 |
本研究は,糖尿病足病変に対する再発予防に向けたリハビリテーション戦略の開発のために術後早期からの電気刺激療法の実践とパンフレットを用いた患者指導の併用の効果を検証することを目的としていた. 糖尿病足病変の再発を予防する上では,足底部に対する力学的な運動負荷を減少すること,足部の状態を適宜把握して自己管理するセルフフットケアの定着に向けた患者指導が推奨されている.足部の力学的な運動負荷の軽減する手法として,足部の関節可動域練習を行い,関節可動域を維持することが有効とされている.一方,外科的な治療が必要な場合には,術後早期の段階では,創部悪化の観点から足部の安静が必要となり,関節可動域練習は困難となる.近年,医学的な管理によって運動療法が困難となる場合の代替手段として,電気刺激療法が活用されており,安静臥床を強いられた患者さんに対して足部の関節可動域の改善効果が報告されている. これらの報告を踏まえて,2022年度は,糖尿病足病変患者さんに対して術後早期からの電気刺激療法が足部の関節可動域に与える影響について検討を行った.主要評価項目を足関節の可動域,副次的評価項目については超音波画像診断装置を用いた下肢の筋厚を指標とした.現在,18名程度の評価が終了し,足部の可動域と筋機能の関連性に関して解析を行っている.概ね当初の仮設の通り,術後早期の電気刺激療法の導入によって足関節の可動域の拡大する傾向が示されている.超音波画像診断装置を使用した筋機能の評価に関しては,今後対象者数を増やし,解析へ移行する予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定では,60例の取り込みを予定していたが,新型コロナウイルスのクラスター発生によって一定期間の介入中止を余儀なくされた.また感染対策の観点から対象者間での骨格筋刺激装置や評価機器の共有も制限されたため,当初の試算より対象者数が少ない結果となった.
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今後の研究の推進方策 |
2022年度の術後早期からの電気刺激療法に関する研究を継続して対象者数を増やしていく。その後,パンフレットを用いた患者指導との併用効果を検証していく予定であったが,今後も感染対策が必要となる場面が想定される。対象者を円滑に確保していていく上では,患者指導の効果に焦点を当てた計画へ変更する予定である.
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