研究課題/領域番号 |
22K17681
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
|
研究機関 | 常葉大学 |
研究代表者 |
山田 雅敏 常葉大学, 経営学部, 准教授 (80571546)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 禅 / 瞑想 / 無我 / 技 / スキル / コツ / 無人称 / 言語 / 禅的実践 |
研究開始時の研究の概要 |
技の熟達過程において,技を実践した際の主観的な考えを意識化し,言葉に表現することが大切とされる.一方で,古来より技を極めた達人や先達は,思考や言葉が技の獲得を促進するときもあれば,障害になる場合があることを伝えてきた.そして,禅や瞑想により今に在る様子に意識を向け,他者や環境と調和する「無我」の境地を説いてきた.この無人称(非人称・前人称)に関しては多くの実践報告がなされているものの,当該領域では再現性の低い主観的な経験則として評価され,宗教色も強い理由から科学的アプローチが十分になされていなかった.そこで本研究の目的は,禅的実践による無我の状態(無人称)が技に及ぼす効果を解明することにある.
|
研究実績の概要 |
技の熟達過程において,古来より技の達人や先達は,思考や言葉が技の獲得の障害になる場合があることを言葉で伝えた上で,禅や瞑想の実践により今に在る様子に意識を向け,他者や環境と調和する「無我」の境地を説いてきた.この無我の状態については多くの実践報告がなされているものの,当該領域においては再現性の低い主観的な経験則として評価されており,十分な科学的アプローチがなされていなかった. そこで本研究の目的は,禅的実践による無我の状態が技へ及ぼす効果について解明することにある.意義と重要性として,暗黙知的性質を持つ技の獲得に関する認知プロセスの解明や,新たなコーチングのデザイン指針に寄与することが期待される. 令和4年度の具体的な計画は,次の通りであった.はじめに,禅や瞑想に関連する先行研究を蓄積してメタ研究を実施することを計画した.また,実証研究として被験者を禅的実践の実験群と統制群に分け,知覚反応テストの結果の比較を行う計画であった. 当該年度の研究成果として,禅や瞑想に関連する国内外の文献の蓄積を行い,関連の研究発表を行った.具体的な内容として,技の熟達における認知過程は,人間が獲得した言語の使用による相対的認知と,主客を超えた無我の状態による他者との調和に関連している可能性を報告した.一方で,当初予定していた禅的実践の有無が知覚反応テストに及ぼす効果の実証研究は,新型コロナウイルス感染拡大のため被験者や実験室の利用などが制限されたため,次年度以降に実施することになった.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
禅や瞑想に関連する先行文献のメタ研究に関しては,関連文献を蓄積するなど一定程度の進展があった.一方で,新型コロナウイルス感染拡大に伴い,当初,計画していた被験者を禅的実践の有無と知覚反応テストの結果の比較に関する実証研究については,感染防止の観点から実施することができなかったため,「遅れている」と自己点検を評価した.
|
今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスの5類感染症に移行に伴い,知覚反応テストの開発,および実証研究の実施など5月以降に研究を遂行する推進方策をとる.
|