研究課題/領域番号 |
22K17692
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 神奈川大学 (2023) 筑波大学 (2022) |
研究代表者 |
白井 隆長 神奈川大学, 人間科学研究科, 特別研究員 (20940787)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | Exerkines / 運動様式 / 骨格筋 / 生理活性物質 |
研究開始時の研究の概要 |
血液には個人の情報が膨大に眠っており、それらは個体のライフスタイルにより大きく変化する。本研究では、一般人と比べ身体能力が著しく高いトップアスリートの血液(血漿・血清)に着目する。人並外れた超健康体を作り出すアスリートの応答性について、細胞が生きた状態でミトコンドリアの好気呼吸を測定できる細胞外フラックスアナライザーを使用し、トップアスリートの血漿や血清を骨格筋培養細胞にふりかける(添加する)ことで、並外れた身体機能やパフォーマンスを有する血漿や血清の機能を分子生物学的に検討する。
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研究実績の概要 |
昨年度に引き続き、運動様式に応じたエクサカインの分泌条件およびその機能について検証を行った。本年度はアスリートを対象に持久性運動および、高強度インターバル運動の実施前後の血液(血漿)を採取した。採取した血清は培養細胞の培地中濃度が10%となるように混合し、その後の細胞中のミトコンドリア呼吸能を細胞外フラックスアナライザーで測定し、細胞内遺伝子発現量の変化はRNAシークエンスによって検証した。 検証の結果、持久性運動後の血清を添加した細胞のミトコンドリア呼吸能は持久性運動のパフォーマンスと負の相関関係を示した。またRNAシークエンスによる細胞内遺伝子発現の変化を確認したところ、細胞周期・細胞分裂に関連する遺伝子が有意に変化しており、細胞内ミトコンドリアと細胞周期が関連し、パフォーマンスを変化させていることを示唆した。次年度以降はミトコンドリア呼吸能および細胞周期に関する血中因子について検討を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、動物実験に加え、ヒトを対象とした予備検討を進めることができたため。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は採取した血液(血清)を使用し、最も表現系に近いとされるメタボローム解析によって運動パフォーマンスや細胞内ミトコンドリア呼吸能に影響を与える血液中の因子について検証・同定を進めていく。また、運動パフォーマンスや身体適応に強力な影響を与えるとされるエクソソームにも着目し、代謝物以外の因子についても幅広く検討する予定である。
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