• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

足関節捻挫の診断精度向上につなげる骨形態の解明:解剖学的解析と超音波検査での検証

研究課題

研究課題/領域番号 22K17694
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分59020:スポーツ科学関連
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

藤代 瞳  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 特任助教 (90848425)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード前距腓靭帯 / 解剖 / 骨形態 / 腓骨 / マイクロCT / 組織 / 超音波検査 / 肉眼解剖学 / 組織学
研究開始時の研究の概要

足関節内反捻挫はスポーツ外傷で最も発生頻度が高く、中でも前距腓靭帯(ATFL)の損傷が最も多い。靭帯の評価には超音波画像診断が有用であるが、ATFLの腓骨付着部の解剖学的知見が不足しているため、再現性が乏しい。本研究では、多角的な解剖学的手法と超音波画像解析を用いてATFLの腓骨付着部の骨形態を解析し、再現性を検証する。これが明らかになることで、より適切な治療や復帰時期の決定の判断の一助となる。

研究実績の概要

本研究の目的は足関節の前距腓靭帯における超音波検査での評価・診断精度向上のため、再現性のある骨性ランドマークの提起を行うことである。2023年度に実施した研究内容を以下に示す。
①昨年度に引き続き前距腓靭帯腓骨付着部におけるを組織学的解析を進め、昨年度行った肉眼解剖学的解析の結果との比較検討を行った。組織学的解析では、東京医科歯科大学解剖体足関節標本を用いた。ダイヤモンドバンドソー(EXACT 312)を用いて、非脱灰状態のまま超音波検査で撮像する造と同様になるように腓骨と距骨をトリミングした。500μmおきの連続組織切片を作成し、マッソン・トリクローム染色を行い、前距腓靭帯の腓骨付着部の構造と骨形態との関連性を解析した。前距腓靭帯付着部の近位部では、前距腓靭帯の上方線維は密な線維が線維軟骨構造を介して骨隆起の前方に付着していた。前距腓靭帯付着部の遠位部では、ATFLの下方線維は、上方線維よりも疎な線維が踵腓靭帯付着部の前方に付着していた。
昨年度行った肉眼解剖学的解析と上記の組織学的解析により、前距腓靭帯と踵腓靭帯の付着部は腓骨遠位部に隣接して存在し、その2つの境界には骨隆起が存在することがわかった。また、前距腓靭帯の上方線維の方が下方線維より密性の結合組織により構成されていることがわかった。以上のことから、前距腓靭帯と踵腓靭帯の間の骨隆起は前距腓靭帯腓骨付着部の後縁にあたるため、前距腓靭帯付着部頭背側縁が超音波画像診断における有用な骨性ランドマークとなることが示唆された。
②生体で超音波検査を行い、解剖学的解析により得られた骨ランドマークの検証と撮像方法の検討を行った。
①の解剖学的解析の結果を生体で確認するため、超音波検査を行ったところ、骨性ランドマークは全例で確認することができた。最適な撮像方法は現在検討中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2023年度に予定していた前距腓靭帯腓骨付着部の組織学的解析を予定通り行い、前年度の結果とまとめることでポジティブなデータを得ることができた。

今後の研究の推進方策

当初の予定通り、生体での検証を進める予定である。
全例で骨性ランドマークが有用かどうか、さらには再現性を高く保つための撮像方法の検討を行う予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Anatomical study of the bone morphology of the anterior talofibular ligament attachment2023

    • 著者名/発表者名
      Fujishiro Hitomi、Nimura Akimoto、Azumaya Mizuki、Hattori Soichi、Hoshi Osamu、Akita Keiichi
    • 雑誌名

      Anatomy & Cell Biology

      巻: 56 号: 3 ページ: 334-341

    • DOI

      10.5115/acb.23.002

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Anatomical investigation of the bone morphology of the anterior talofibular ligament attachment of fibula2023

    • 著者名/発表者名
      Hitomi Fujishiro, Akimoto Nimura, Mizuki Azumaya, Soichi Hattori, MD, Osamu Hoshi, and Keiichi Akita.
    • 学会等名
      10th APICA/ 20th ANZACA Congress
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 足関節捻挫の診断制度向上につなげる骨形態解析ー解剖学的解析と超音波検査での検証2022

    • 著者名/発表者名
      東谷瑞希、藤代瞳、二村昭元、星治、秋田恵一
    • 学会等名
      第16回日本臨床検査学教育学会学術大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi