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Ⅱ型糖尿病の認知機能を改善する低強度運動効果を成す筋脳連関の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K17711
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分59020:スポーツ科学関連
研究機関群馬大学

研究代表者

島 孟留  群馬大学, 共同教育学部, 講師 (60846377)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2022年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
キーワード2型糖尿病 / エクソソーム / 海馬 / 骨格筋 / 運動 / 2型糖尿病 / 認知機能 / miRNA
研究開始時の研究の概要

Ⅱ型糖尿病は、海馬が司る学習・記憶能の低下を招く。この改善に低強度運動が有効であることから、この運動は手軽な運動処方となりうる。運動効果の海馬内機構として、乳酸輸送を担うMCT2の発現の関与を、研究代表者は見出している。種々の運動効果は骨格筋由来の生理活性物質に起因する可能性が近年示されていることから、本研究では、Ⅱ型糖尿病の学習・記憶能を改善する低強度運動効果を成す筋脳連関をエクソソームmiRNAの網羅的な解析から探索し、その標的に海馬MCT2発現があるかどうかを解明する。これを通じて、Ⅱ型糖尿病のwell-beingに資する運動処方や分子標的の提案を目指す。

研究実績の概要

2型糖尿病の記憶機能を改善する低強度運動効果をもたらす筋-海馬連関を成す骨格筋由来のエクソソームmiRNAの探索と、その標的として海馬MCT2発現があるかどうかの解明に向けて、2022年度は、海馬内のMCTやmiRNA発現、骨格筋エクソソームmiRNA発現を進めた。
8週齢の雄性C57BL/6Jマウスと雄性ob/obマウス(2型糖尿病モデル)に4週間の低強度運動を課した(C57BL/6J マウス:7.0 m/分、ob/ob マウス:5.0 m/分 [30%VO2max]、30分/日、5日/週)。運動4週目に併行して、モリス水迷路を課して、全てのマウスの記憶機能を評価した。その後、海馬からtotal RNAを、骨格筋からエクソソームmiRNAを抽出し、その発現量を解析した。
結果、4週間の低強度運動による記憶機能の改善とともに、海馬Mct2 mRNA量が回復することを確認した。海馬miRNA発現をmiRNA-Seqで解析したところ、2型糖尿病により変化していた9種のmiRNA発現(miR-200a-3p, miR-200b-3p, miR-322-3p, miR-344d-1-5p, miR-351-5p, miR-429-3p, miR-542-3p, miR-871-5p, miR-3474)が回復することを見出した。このうち、miR-200a-3pはMCT2の発現に関与する可能性が示唆されている(miRDB [http:// www. mirdb.org], TargetScan [http://www.targetscan.org/mmu_80/])。現在、miR-200a-3pを含め9種のmiRNAに絞り、骨格筋エクソソームmiRNAが変化しているかどうかを解析中である。
この解析を通じて、2型糖尿病のwell-beingに資する分子標的の提案や、運動処方を開発する上での指標の提案を目指す。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

4週間の低強度運動による記憶機能の改善とともに、海馬Mct2 mRNA量が回復することを確認できたこと、これに関連しうる海馬miRNAを9種見出した。これらは、Metabolic Brain Disease(PMID: 36370225)で公開された。骨格筋エクソソームmiRNAの変化についても解析が順調に進んでいるため、上記の評価とした。

今後の研究の推進方策

骨格筋エクソソームmiRNAの解析が終了し次第、筋特異的なmiRNAの発現制御による低強度運動効果の変化を検証する。

報告書

(1件)
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Light-intensity exercise improves memory dysfunction with the restoration of hippocampal MCT2 and miRNAs in type 2 diabetic mice2022

    • 著者名/発表者名
      Shima Takeru、Kawabata-Iwakawa Reika、Onishi Hayate、Jesmin Subrina、Yoshikawa Tomonori
    • 雑誌名

      Metabolic Brain Disease

      巻: 38 号: 1 ページ: 245-254

    • DOI

      10.1007/s11011-022-01117-y

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 肥満・糖尿病に伴う認知機能の低下とその予防・改善法としての運動効果2022

    • 著者名/発表者名
      島孟留
    • 学会等名
      第77回 日本体力医学会大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2023-12-25  

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