研究課題/領域番号 |
22K17713
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 北海学園大学 |
研究代表者 |
内藤 貴司 北海学園大学, 法学部, 講師 (20806278)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 高体温 / 精神性疲労 / 認知機能 / 有酸素性運動能力 / 暑熱環境 / 精神疲労 / 体温上昇 / 身体冷却 |
研究開始時の研究の概要 |
運動時に身体にかかる負荷は暑さなどの外部環境要因に加えて、精神性負荷などの内部環境因子も関わっている。本研究では①どの程度の精神性負荷が暑熱負荷と相乗効果を引き起こして持久性運動能力を低下させるのか、②暑熱・精神性の複合的負荷は持久性以外の運動能力や認知機能も低下させるのか、③暑熱・精神性の複合的負荷の対策として身体冷却法は有効かを検証する。 これらの検討を行い、今後は球技種目など状況判断が伴う競技への応用を検討している。
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研究実績の概要 |
長時間の認知タスクによる精神的疲労と熱ストレスへの曝露の複合的な負荷は、暑熱環境下での有酸素性運動能力を低下させること1)が報告されている。しか し、熱ストレスへの曝露における体温調節反応に着目した場合、認知タスク遂行中の深部体温の上昇(高体温)が有酸素性運動能力を低下させるのか深部体温の 上昇を伴わない熱曝露においても有酸素性運動能力が同程度低下するかどうかは不明である。本研究では、認知タスクに加え、暑熱ストレスへの曝露による深部 体温の違いが、暑熱環境下における有酸素性運動能力および精神性疲労に及ぼす影響について検討することを目的とした。 7名の男性アスリート(年齢:22±1歳、身長:173.2±2.4 cm、体重:67.11±5.2 kg、最大酸素摂取量:63.7±7.1 mL/kg/min)が、高体温(HYP)およびコント ロール(CON)の2条件の実験に参加した。運動開始前の45分間、40°Cの温水浸漬(HYP)または35°C、相対湿度60%の室内で、AX-Continuous Performance Task (AX-CPT)および修正ストループ課題による精神疲労を誘発させるタスク2,3)を行った。その後、CON試行と同じ人工気象室内で、最大酸素摂取量80%で疲労困憊 に至るまでランニングを行った。 本研究ではアスリートにおいて、深部体温の上昇(高体温)と認知タスクの複合負荷は、深部体温の上昇を伴わない熱曝露時と比較して精神性疲労は変わらなかったが、暑熱環境での有酸素性運動能力が損なわれることが明らかとなった。現在は、この内容の関する論文を執筆し、海外学術雑誌に投稿している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は論文の執筆および測定を実施する予定だった。論文の執筆は完了し、投稿中であるが、執筆に時間を要し測定を実施することができなかった。次年度は測定を実施する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今後は研究1において明らかにされた内容の発展系を実施する。具体的には高体温抑制に対する方略として身体冷却を実施し、精神性疲労と高体温の複合負荷下における有酸素性能力の低下を改善できるか検討を行う。
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