研究課題/領域番号 |
22K17720
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 学習院女子大学 |
研究代表者 |
橋本 彩 学習院女子大学, 国際文化交流学部, 准教授 (70741867)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | スポーツ / ラオス / 国民国家 / 少数民族政策 / アイデンティティ / 伝統スポーツ / 民族融和 / 多民族国家 |
研究開始時の研究の概要 |
国民国家意識の形成に現在も課題を抱える多民族国家ラオスにおいて、少数民族に配慮をした全国伝統スポーツ大会ならびに全国スポーツ大会がどのように国民的アイデンティティの形成と民族融和に貢献しうるものであるのかを文献研究および大会関係者・参加者への人類学的調査を通して明らかにするとともに、スポーツそのものの可能性を探究する。
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研究実績の概要 |
本研究は、国民国家意識の形成に現在も課題を抱える多民族国家ラオスにおいて、少数民族に配慮をした全国伝統スポーツ大会ならびに全国スポーツ大会がどのように国民的アイデンティティの形成と民族融和に貢献しうるものであるのかを人類学的調査を通して明らかにすることを目的としている。 2022年度は、1975年以降に現政権下で実施されてきた本研究の中核をなすスポーツ大会である全国スポーツ大会(1985-2022)ならびに全国伝統スポーツ大会(2001-2013)のこれまでの大会実績を整理するため、各研究機関の図書室等で収集したラオス語新聞を中心に調査し、各大会における実施種目、参加人数、参加地域をリスト化した。リスト化を通して集中的に調査を進めるべき年代、種目、地域を抽出し、それを基に今後のフィールドワーク調査の計画を立案した。今後のフィールドワーク調査を実施するにあたって必須となる調査許可については、ラオス国立大学スポーツ科学部の教員2名と打合せを行い、許可申請を進める合意を得た。 2018年12月に開催予定であった第11回全国スポーツ大会は、競技場完成の遅延や新型コロナウイルス感染拡大の影響のために政府より無期延期が発表され、実施時期が不明だったため、2022年度の調査計画には組み込んでいなかったが、政府関係者より2022年12月に開催予定であるとの情報が得られたため、現地にて開会式や伝統スポーツ大会での実施種目の参与観察を行った。参与観察を通して、紙媒体資料だけでは得られなかった新たな視点を得ることができ、今後の調査対象を絞る視点を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の調査対象である2つのスポーツ大会については、資料調査を順調に進めることができ、これまで実施された大会とその内容の具体的なリストを作成することができた。一方、予定していた少数民族政策やスポーツ政策の推移・動向については十分な調査を進めることができなかった。しかしながら、フィールド調査を進めるための現地関係者との協力構築や当初予定していなかった第11回全国スポーツ大会の参与観察を実施することができ、計画としては概ね順調に遂行できている。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画に則り、今後は政府の少数民族政策の推移について歴史的経緯を整理するとともに、少数民族の中でも現政府との対立の歴史もあったモン族に関する政策や教育課題について重点的に調査を進める。第11回全国スポーツ大会の参与観察にて得られたコマ競技とモン族の関係についても、実際にコマ競技連盟の関係者に話を聞くなど現地調査も進めていく予定である。
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