研究課題/領域番号 |
22K17729
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
増地 克之 筑波大学, 体育系, 教授 (10436264)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 柔道 / 性周期 / ACTH / コルチゾール / 乳酸 / 女子柔道選手 / 打込 / 血中女性ホルモン / 持久力向上 / 打ち込み / 運動強度 |
研究開始時の研究の概要 |
柔道稽古には男女差がほとんど無い.しかし,同じ運動による生理・心理的 反応には性差がある(世与ら,1990:高崎,2006).また,柔道競技現場においては,「女子選手は男子選手と違い,短時間に全力を出し切ってしまうような事はなく,持久性があり長時間の練 習に耐えられる」という報告もある(柳澤,1996).そこで,女子選手における背負投打込の相対強度は,男子選手のそれよ りも低いかどうかをストレス指標も含めて明らかする.
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研究実績の概要 |
近年、多くの女性アスリートが様々なスポーツに参加し、オリンピックを初めとする多くの国際大会で活躍している。そのような中で、高いパフォーマンス発揮を求めるがゆえに、様々な女性アスリート特有のスポーツ障害が存在する。主な症状として、月経異常、摂食障害、骨粗鬆症がある。これらは激しい運動による身体的、精神的ストレスによって身体の調節機能が乱れてしまうことが主な原因とされている。女子柔道選手もこのようなスポーツ障害の発症が頻繁にみられる。そこで女子柔道選手を対象に性周期別による運動のパフォーマンス発揮やストレス反応を検討することを目的とする。本研究で得られた知見は、現場において指導者がトレーニングメニューを立てる際に選手自身のコンディション調整に役立つ貴重な基礎的資料の一つと考えている。研究責任者の所属の機縁(筑波大学柔道部コーチおよび全日本柔道連盟女子監督)により筑波大学の大学生および女子柔道部が在籍する所属へ依頼し研究対象者の紹介をお願いした。事前の健康診断により異常の認められなかった19-30歳の女子柔道選手8名を対象とし、トレッドミルを用いた漸増負荷運動により有酸素能力(VO2maxとHRmax)を測定した。また、背負投打込の漸増負荷実験を性周期毎(卵胞期・排卵期・黄体期)に実施し、Rating of perceived exertion(RPE)、Heart rate(HR)、血中乳酸、血漿Adrenocorticotropic hormone(ACTH)に加えて、それらに影響を与えうる血中女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)を定量し、相関解析を行うことで、打込の相対強度における性ホルモンの役割を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究責任者の所属の機縁(筑波大学柔道部コーチおよび全日本柔道連盟女子監督)により筑波大学の大学生および女子柔道部が在籍する所属へ依頼し研究対象者8名に対して、背負投打込の漸増負荷実験1回が終了している。データ分析を行なった結果、1秒に1回のペースでの打込が筋タンパクを合成させる運動強度であることが明らかとなった。
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今後の研究の推進方策 |
現在のところ、打込実験が1回終了しており、残り2回を4月(実験終了)と6月に実施する予定である。打込実験が終了後に、女子選手の背負投打込時の相対強度に及ぼす影響を性周期別に検討することで、女性ホルモンの変化を考えながら、トレーニングプログラムを調整する必要性を明らかにし、女性柔道選手への有益な情報提供を行う。
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