研究課題/領域番号 |
22K17733
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
山田 麻未 名古屋市立大学, 大学院理学研究科, 研究員 (30932587)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 筋萎縮 / 運動 / ミトコンドリア / マイトファジー / オートファジータンパク / オートファジー基質 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らは、運動によりリン酸化したオートファジー基質は選択的にKeap1に結合し、Nrf2の核内移行を促進することで抗酸化物質の産生を促進することを報告している。近年、オートファジー基質は様々なタンパクに結合することが悪性細胞を用いた研究から報告されているが、リン酸化した骨格筋のオートファジー基質が結合するタンパクは明らかでない。そこで申請者は、オートファジー基質と結合するタンパク質を網羅的に解析した結果、ミトコンドリアタンパクに結合することを確認した。本研究では、前述の予備実験の結果に着目し、これらの結合が骨格筋の恒常性維持に貢献するか検証する。
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研究成果の概要 |
定期的な運動は、ミトコンドリアの品質を向上することで骨格筋量の維持に貢献する。しかしながら、運動がミトコンドリアの恒常性を維持する決定的な分子やメカニズムは明らかにされていない点が多い。本研究では、筋萎縮を予防する因子として運動により活性化するオートファジータンパクに着目し、筋特異的な遺伝子組換えマウスを用いて骨格筋量の制御効果を検証した。その結果、オートファジータンパクの欠損はミトコンドリアの機能不全による筋萎縮を促進したが、発現を増強することで筋萎縮を抑制した。これらの結果より、骨格筋のオートファジータンパクがミトコンドリアの恒常性を維持することで骨格筋の萎縮を抑制する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
定期的な運動は、ミトコンドリアの量や質を向上することで骨格筋の量や機能を維持するために重要な適応である。しかしながら、運動がミトコンドリアの品質を管理し骨格筋の恒常性を維持するメカニズムは未解明な点が多い。本研究では、オートファジータンパクとミトコンドリア膜タンパクの結合によるマイトファジー制御に着目し、骨格筋のオートファジータンパクが骨格筋の恒常性維持に重要であることを明らかにした。したがって本研究の成果は、骨格筋の萎縮を予防する新たな治療薬や予防方法の確立が期待できる。
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