研究課題/領域番号 |
22K17739
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
越智 元太 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 講師 (90833848)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 低酸素環境 / 運動 / 実行機能 / fMRI / 認知疲労 |
研究開始時の研究の概要 |
運動時の疲労は筋だけでなく、注意・集中、選択判断など認知機能の低下 (認知疲労) も招く。私たちは、認知機能課題とfNIRSを用い、運動後に生じる認知疲労に前頭前野背外側部 (DLPFC) の活動低下が関与することを明らかにした。しかし、脳深層のACCや、DLPFC-ACCの機能的結合性等、認知疲労の脳内機構の詳細は明らかにでない。加えて、その発生機序も不明であるため対処法開発も進んでいない。本研究では、ストレスや運動によって増加するキヌレニン (KYN) に着目し、全脳の活動が評価できるfMRIと組み合わせることで、認知疲労の詳細な脳内機構と発生機序としてKYN代謝の関与を解明する。
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研究実績の概要 |
課題1,2として、低酸素環境への暴露および運動が前頭前野機能に与える影響を明らかにすることを目的とした。低酸素環境での運動が実行機能に与える影響とその神経機構をfMRIを用いて明らかにすることを目的とした。MRI内に低酸素吸引させる機材を持ち込み、撮影時に低酸素化できるか検討したが、装置の安全上難しいことが確認された。そこで、MRI内では常酸素環境に戻し、その実験条件下でも実行機能低下を確認できるか、実験モデルの再確認を行うこととした。健常成人を対象に、標高3500m相当の低酸素環境下 (13%酸素濃度) で10分間中強度運動 (50%最大酸素摂取量) を行わせ、運動前後に実行機能課題であるN-Back課題を課した。N-Back課題は、反応時間と正答率を評価し、反応時間の遅延を実行機能低下として評価した。実験条件として、課題中も低酸素ガスを吸引させる低酸素条件と課題中のみ常酸素ガス吸引に切り替える常酸素条件の2条件とした。その結果、低酸素条件では課題反応時間の遅延が見られ、常酸素条件でも遅延が起こる傾向が示された。以上の結果から、低酸素下運動の実行機能に与える影響は、課題中に常酸素環境に戻しても継続する可能性が示され、運動前後にMRI内で課題中の脳活動評価が可能となった。今後、低酸素下運動の影響をfMRIを用いて検証を開始する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
低酸素環境での運動時に、想定よりも血中酸素飽和度が低下しすぎてしまう対象者や、初めての実験で実験に不安を覚える対象者が数名おり、実験に慣れさせる必要から、進捗が緩やかになっていた。
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今後の研究の推進方策 |
対象者への実験への慣れが進んできたので、継続して研究を推進する。
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