研究課題
若手研究
2型糖尿病は世界各国で健康問題を脅かす重篤な疾患として蔓延し、生活習慣病のみならず癌、認知症などのリスクファクターである。2型糖尿病は糖代謝の障害とともに骨格筋の筋力低下が生じ、これは運動機能低下のリスクを高めることから今後の超高齢化社会に深刻な影響をもたらす可能性がある。本研究では、2型糖尿病の筋細胞内Ca2+制御におけるミトコンドリアの役割を明らかにすることで本症の筋力低下の全容解明を目指す。
2型糖尿病は世界各国で健康問題を脅かす重篤な疾患として蔓延し、生活習慣病のみならず癌、認知症などのリスクファクターである。2型糖尿病は糖代謝の障害とともに骨格筋の筋力低下が生じ、これは運動機能低下とその後の転倒および寝たきりのリスクを高めることから、今後の超高齢化社会に深刻な影響をもたらす可能性がある。前年度は、2型糖尿病の骨格筋にミトコンドリアCa2+動態の異常があるか否か明らかにし、ミトコンドリアCa2+動態の異常を緩和する運動療法の効果を検証して、一定の成果を得られた。今年度はデータを蓄積することで研究成果をまとめてハイインパクトの国際雑誌に掲載させることを計画した。モデルを変更させ、薬理学的処置による1型糖尿病モデルを用いて検証を実施したところ、2型糖尿病モデルと同様に骨格筋の筋力低下とミトコンドリアCa2+動態の異常を見出した。また、細胞死阻害剤の投与により2型糖尿病モデルの骨格筋の萎縮と筋力低下の改善を見出した。以上の結果から、1型、2型ともに糖尿病の状態は骨格筋の萎縮と筋力低下が見られ、ミトコンドリアCa2+動態の異常が関与することを発見した。そのため、前年度同様に予想以上の研究の進展が見られた。
1: 当初の計画以上に進展している
実験の進捗が大幅に見られたため、論文化にすることで研究成果の公表に努める。
前年度同様に初年度に実験に必要な機器や試薬を購入することで研究の大幅な進捗が見られた。今後は研究成果を国際誌に掲載することで成果公表に努める。すでに論文を原稿執筆を準備段階にある。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 2件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 4件) 備考 (1件)
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