研究課題/領域番号 |
22K17758
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 日本体育大学 |
研究代表者 |
鈴木 康介 日本体育大学, 児童スポーツ教育学部, 助教 (20804727)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 陸上運動 / 陸上競技 / 短距離走 / 授業時数 / 体育科教育 / 体育授業 / 学習指導要領 / 陸上運動・陸上競技 |
研究開始時の研究の概要 |
学校体育において、短距離走の技術指導(“走り方の指導”)は十分に行われていないとの言説や、同様の問題意識は、長年にわたって学校現場や研究者に共有されているものの、これまで実際に学校体育における“走り方の指導”の実態について明らかにした研究は存在しない。そこで本研究では、小学校および中学校教諭を対象とした、“走り方の指導”の時間的・内容的な扱いに関する調査を実施するとともに、大学生を対象として、体育授業における短距離走の授業経験について調査を行う。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、学校体育における短距離走の技術指導(走り方の指導)に関する調査を通じて、1.学校体育において短距離走の技術指導は時間的・内容的に十分に行われているか?2.学校体育において短距離走の技術指導が十分に行われていないのであれば、それは1) 教師の指導観(技術指導の軽視)、2) 走運動の特性(指導の難しさ)、3) その他の要因のいずれの要因によるものであるのか、について明らかにすることである。 上記の目的に対し、2022年度に調査のための調査用紙の作成を行い2023年度は現職教員に対する調査を開始した。なお、調査用紙は調査対象者の基礎データに加え、陸上運動(競技)領域の指導に対する苦手意識の度合い、同領域の各種目の年間取り扱い時数、学習指導要領に記載されている同領域の技能の内容の指導に対して感じている難しさの度合い、また学習者に興味を持たせる工夫をすることに対して感じている難しさの度合い等から構成された。この調査用紙に基づき、2023年度は小学校の現職教員58名から回答を得た。調査の結果、現職小学校教員58名のうち、約46.6%が陸上運動領域の指導が苦手・やや苦手であると回答し、得意・やや得意と回答した27.6%を大きく上回った。また、学習指導要領に記載されている各種目の技能の内容について、5種目15項目のうち、14の項目で「やや難しい」の割合が最も高くなり、唯一、短距離走のスタートの技術の指導のみ「普通」の割合が最も高くなった。また、各種目の競争の工夫や学習者に興味を持たせる工夫については、すべての種目について「やや難しい」が最も割合が高かった。 これらのことから、短距離走に関わらず、陸上運動領域は全体的に小学校教員にとって指導が難しいと感じられている現状が明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、小学校・中学校・高等学校の現職教員に対して広く調査を実施する方針であったが、現在のところ収集できているのは小学校教員の回答のみである。ただし、小学校教員についてはすでに58名の回答を得られていることから、小学校教員に対する調査は概ね順調に進めることができている。2024年度は中高の現職教員からの回答を得て学校種による傾向の違いについても検討が必要であると考える。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は研究最終年度となるため、引き続き各学校種での調査を進めていく。小学校現職教員はさらに50名程度の回答を収集し、中学校・高等学校についても概ね50名ずつの回答が得られるように、現職教員に対して調査依頼をかけていく。 また、収集されたデータの分析を行い、陸上運動・競技領域の指導の実態について、学校種や種目ごとの傾向について明らかにしていく。
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