研究課題/領域番号 |
22K17767
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
松田 盛 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (00884272)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | ミトコンドリア / ミトコンドリアDNA / 老化 / 加齢制御 / 老化マウス |
研究開始時の研究の概要 |
ミトコンドリアDNA(mtDNA)は1細胞あたり数千コピー存在し、絶えず自己複製を続ける。mtDNAの変異やコピー数減少はミトコンドリア病といった希少疾患以外に、加齢でも低下が認められており、加齢に伴う個体機能低下の原因の一つとして考えられている。しかし、mtDNA複製機構には不明な点が多く、その全貌解明が重要な課題である。我々はmtDNA複製ポリメラーゼに結合する新規因子としてTEFMを同定し、さらにTEFMの発現量が加齢で有意に低下することを発見した。そこで本研究では、TEFMによるmtDNA複製制御ならびに細胞老化への関与の解明を目的として、新たな加齢制御の基盤確立をめざす。
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研究成果の概要 |
ミトコンドリアゲノムであるmtDNAは1細胞あたり数千コピー存在し、絶えず自己複製を続ける。mtDNAは疾患以外に加齢でも低下が認められ老化による機能低下の一因と考えられている。mtDNA複製酵素POLGとTEFMが結合することとTEFMは加齢により低下することから、TEFMがmtDNA複製との関与が推察された。TEFM欠失細胞の解析から、mtDNAのコピー数低下、複製の中間体の減少、転写産物の著減が観察され、ミトコンドリア機能低下を示すことが示唆された。老化によるTEFM機能低下はmtDNA複製・転写の双方を減少させ、ミトコンドリア機能低下をきたすことが推察される結果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ミトコンドリア機能は細胞のエネルギー供給源であると同時に様々な代謝経路に関与する重要なオルガネラである。老化に伴うミトコンドリア機能低下を適切にコントロールすることが可能となれば、健康寿命延長につながる。今回ミトコンドリア機能維持に必須のmtDNA維持と老化においてTEFMタンパク質が重要な役割を担っていることを示唆する結果を得た。TEFMの発現量をコントロールすることで、ミトコンドリア機能を補助し、QOLを保ったまま老いることができる可能性を見出した。
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