研究課題/領域番号 |
22K17783
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
永野 ひかる 宮崎大学, 地域資源創成学部, 講師 (10748924)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 大腸がん / カテキン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、分子標的治療薬開発の限界を栄養学的アプローチで克服する。分子標的薬はがん悪性化の責任因子を狙い撃ちすることで、副作用の少ない治療薬として期待された治療薬であった。しかし、大腸がん患者の大半で、分子標的薬治療が効かないもしくは効かなくなる。本研究は、分子標的薬が効かない大腸がんに対する食品機能成分であるカテキン類特有の抗腫瘍効果を明らかにする。さらに研究成果を生かし、大腸がん患者の予後改善および大腸発がん予防につなげ、大腸がん患者「0」を目指す。
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研究実績の概要 |
我が国の大腸がん患者は最新のがん統計によると罹患者数第一位となっており、死亡者数は年々増加し、第二位となっている。非常に効果的な分子標的薬(がん細胞だけを狙い撃ちする最新薬)は開発されている。しかしながら、患者によっては遺伝子変異が存在することでその分子標的薬が効かないことが分かっており、臨床的に分子標的薬不適応とされている。また、遺伝子変異を保有していない患者においても治療開始後1~3ヶ月で遺伝子変異が出現する。つまり、大腸がん患者の多くで効果的とされる分子標的薬が使用できないため、このことが大腸がん患者数および死亡者数の増加の原因であると考えられる。しかしながら、その遺伝子変異を持つ責任因子に対する治療薬は未だ効果的なものはほとんど開発できていない。このことは現時点で大腸がん治療薬開発の「限界」と考えられている。 本研究ではこれまでの創薬アプローチから視点を転換し、栄養学的アプローチによって大腸がん治療薬の「限界」の克服を目指す。具体的には食品機能成分であるカテキン類を用いて遺伝子変異をもつ責任因子への複合的な阻害様式を明らかにする。 2022年度は無細胞実験系にて責任因子に結合するカテキン類の同定および後天的なマルチ変異獲得モデル細胞の樹立を行った。責任因子のリコンビナントタンパク質を使用し、それぞれの変異型に強く結合するカテキン類を同定した。変異型の種類によって結合するカテキン類が異なる結果が得られた。大腸がんに対する分子標的薬を長期的に処理することでモデル細胞の樹立を行う。樹立は現在進行中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者の所属機関変更に伴い、一から細胞培養環境や実験室のセットアップが必要となり、実験開始が遅れたことから、当初予定していた実験を終了させることができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度に明らかにした結果を踏まえ、初年度に予定されていた責任因子に結合するカテキン類同士の相加相乗的作用機序を解明する。また、後天的マルチ変異獲得モデル細胞の樹立を完了させ、カテキン類のモデル細胞に対する抗腫瘍効果を検討する予定である。実験が早期に終了すれば、動物実験の準備にも取り掛かる予定である。
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