研究課題/領域番号 |
22K17790
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立国際医療研究センター |
研究代表者 |
松川 隼也 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 研究員 (00817653)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | フルクトース / 肝臓 / 2型糖尿病 / 非アルコール性脂肪性肝疾患 / インスリン抵抗性 / 脂肪酸合成酵素 / シグナル伝達 / Western diet / 代謝障害 / 脂肪肝 / Fatty acid synthase |
研究開始時の研究の概要 |
果糖の過剰摂取による脂肪肝合併2型糖尿病の発症には、肝臓におけるインスリンの作用不全(インスリン抵抗性)や脂肪酸の新規合成(de novo lipogenesis,DNL)の関与が想定されている。脂肪酸合成酵素 (fatty acid synthase;FAS)はDNLの中心的な酵素であり、果糖摂取過多により肝臓で発現が増加することから、その肝インスリン抵抗性・脂肪肝に対する病因的役割が想定されるが、その役割は未解明である。 本研究は、果糖による脂肪肝合併2型糖尿病におけるFASの役割をFASの肝臓特異的欠損マウスを用いて生化学的、分子生物学的解析により明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、脂肪酸の新規合成の中心的な役割を担う、脂肪酸合成酵素(FAS)の高ショ糖高脂肪食(HSHF食)誘発性の肥満・2型糖尿病に対する役割を評価した。 慢性的な肝臓特異的FAS欠損マウスを作製し、HSHF食で飼育したところ、FASの欠損によりHSHF食によって惹起されるインスリン抵抗性や脂肪肝、肝障害は改善した。この時、肝臓や骨格筋などのインスリンシグナルの亢進が認められた。さらに、タモキシフェン誘導性肝臓特異的FAS欠損マウスを用いた検討から、病態形成後にFASを欠損させてもインスリン抵抗性や脂肪肝は改善したので、亜急性のFAS欠損による治療効果が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フルクトースの過剰摂取によって引き起こされるインスリン抵抗性や脂肪肝などを症状とする脂肪肝合併2型糖尿病は脂肪酸合成酵素の阻害で治療・改善できることから、脂肪酸合成酵素の抑制は近年我が国で増加にある欧米型肥満に対する治療標的となる可能性を示している。
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