研究課題/領域番号 |
22K17806
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
福原 正太 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (80817685)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | MeCP2 / デスアシルグレリン / 肥満 / 過食 / 視床下部 / レット症候群 / MECP2 / Mecp2 |
研究開始時の研究の概要 |
自閉症性発達障害をきたす疾患の一つとしてレット症候群が知られており、Methyl-CpG binding protein 2 (MECP2)遺伝子異常が原因で発症し軽症型で肥満を合併するという報告がある。レット症候群のモデルマウスである雌性Mecp2へテロノックアウトマウスは、視床下部における摂食調節障害と報酬系の異常により高脂肪食に対する嗜好性を認め、過食に伴う肥満や耐糖能異常を呈する。本研究では、雌性Mecp2へテロノックアウトマウスに摂食抑制作用と糖代謝改善作用を持つデスアシルグレリンを投与し、抗肥満効果や耐糖能異常の改善効果を検討することである。
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研究実績の概要 |
自閉症性発達障害をきたす疾患の一つとしてレット症候群が知られており、Methyl-CpG binding protein 2 (MECP2)遺伝子異常が原因で発症するが、その軽症型で肥満を合併するという報告がある。レット症候群のモデルマウスである雌性Mecp2 へテロノックアウトマウスは、視床下部における摂食調節障害と報酬系の異常により高脂肪食に対する嗜好性を認め、過食に伴う肥満や耐糖能異常を呈する。本研究は、雌性Mecp2へテロノックアウトマウスに摂食抑制作用と糖代謝改善作用を持つデスアシルグレリンを投与し、抗肥満効果や耐糖能異常の改善効果を検討し、視床下部摂食調節系、ドパミン報酬系における分子生物学的な側面から解析することを目的とする。本研究で、デスアシルグレリンの中枢性治療抵抗性肥満モデルにおける有用性が示された場合、肥満治療の発展に貢献することが期待される。本研究に必要な129P2(C)-MeCP2tm1.1BirdマウスをJackson研究所より購入し、C57BL/6マウスと交配させ出生したMecp2+/-マウスが生後4週になったところでGenotypingを行いMecp2+/-マウスを選定し、高脂肪食(組成:56.7%脂肪、23.1%炭水化物、20%蛋白質)をそれぞれ4週間摂餌させ、生後8週でミニオスモティックポンプを用いてデスアシルグレリン(AZP531)を経皮投与(4nmol/kg/h)し、食事摂取量、体重の経過をモニタリングした。生後12週でMecp2+/-マウス群はWTマウス群と比較して有意な体重増加、摂餌量の増加を認めたが、Mecp2+/-マウスAZP531投与群とWTマウスAZP531投与群で有意差は認められなかった。Mecp2+/-マウスは高脂肪食負荷にて過食に伴う体重増加を認めることは再現性があることが確認できたが、AZP531の有効な抗肥満効果は現時点で認められず、AZP531の投与量を増量して再度検討する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Mecp2+/-マウスの交配、N数の確保に期間が必要な状況である。デスアシルグレリンの投与実験で現時点で有意差が得られず、投与量を再検討する必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
高脂肪食を負荷したMecp2+/-マウス、WTマウスにミニオスモティックポンプを用いてデスアシルグレリン(AZP531)を経皮投与し、食事摂取量、体重の経過をモニタリングする。AZP531の投与量は8nmol/kg/hへの増量を検討する予定である。12週齢で解剖を行い、各種臓器(脳、肝臓、白色脂肪組織、褐色脂肪組織)の重量測定を行う。腹腔内糖負荷試験(IPGTT)、インスリン負荷試験(ITT)にて、耐糖能障害、インスリン抵抗性の評価を行う。酸素消費量測定、活動量測定で代謝の評価を行う。経時的に血液を採取し、血糖、インスリン、T-cho、LDL-C、HDL-C、中性脂肪、グレリン、レプチン、アディポネクチンなどの血液生化学検査を測定する。視床下部で発現するAgRP、POMC、BDNF、CRHの発現をリアルタイムPCR法・マイクロアレイPCR法・ウェスタンブロット法で評価する。また、蛍光免疫染色法で組織における発現の評 価を行う脳内の報酬系ニューロンの機能蛋白(チロシン脱水素酵素、ドパミントランスポーター、ドーパミン受容体(D1R、D2R)、Darpp32(ドパミンニューロンの活性化マーカー)などの発現についてリアルタイムPCR法・マイクロアレイPCR法、ウェスタンブロット法で比較する。また、 条件付け場所嗜好生試験を行い、AZP531投与後に高脂肪食の嗜好性が変化するか検討を行う。
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