研究課題/領域番号 |
22K17822
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 東京医科大学 (2023) 筑波大学 (2022) |
研究代表者 |
青木 海 東京医科大学, 医学部, 客員研究員 (20914302)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | レナラーゼ / 腸管 / 炎症 / 分化 / 腸管恒常性 / PMCA4b / 細胞増殖 / 抗酸化機能 / 抗炎症機能 |
研究開始時の研究の概要 |
2005年に腎臓で発見された生理活性物質レナラーゼの機能は主に腎臓や心臓における解析が進められていた。しかし、腸管における機能はいまだ不明な点が多い。我々は腸管でもレナラーゼが細胞保護効果を有することを捉えており、腸管でも重要な働きをしていることが推測される。そのため、腸管の恒常性に対し、レナラーゼがどのような影響を及ぼし、どのような因子と共同して機能するのかを詳細に明らかにする。
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研究実績の概要 |
昨年度、炎症時の腸管においてレナラーゼの遺伝子発現が増加していることを受け、2023年度はレナラーゼグローバルノックアウトマウスを用いた検討を行なった。当初、腸管特異的ノックアウトマウスを使用する予定であったが繁殖がうまくいかず必要なアレルを持った個体を得ることができなかった。そのため、急遽グローバルノックアウトマウスを用いて検討を行なった。その結果、予想外に腸管における酸化ストレスマーカーはノックアウトマウスで低値を示した。一方で、タイトジャンクションの構成タンパクであるCLDN1のタンパク発現はノックアウトマウスで低下しており、炎症による腸管に対するダメージがレナラーゼが欠損することで増加する可能性が示唆された。酸化ストレスマーカーが低下したにも関わらず、CLDN1が低下していたのは、レナラーゼ以外の代替的な抗酸化経路が代償するものの、抗炎症という点では代償しきれなかった可能性が考えられる。しかし、今回試行することができた例数は4例で、性別も雌性でしか行えなかったため、最終年度はそのような代償経路に視点を当てると共に、例数、性別ともに増やすことでより詳細な解析をおこなっていきたい。 腸管の分化に対するレナラーゼの効果を検討するためにCaco-2細胞の分化モデルを用いて検討を行なった。レナラーゼに対するshRNAで遺伝子発現を抑制したところ、対照群では分化マーカーであるAlpiの発現が4倍ほどに増加するのに対し、shRNA群で2倍ほどまでしか増加しておらず、受容体であるPMCA4bも同様であった。したがって、レナラーゼが腸管の細胞の分化に関与する可能性が考えられた。最終年度ではレナラーゼがどのように腸管の分化に影響を与えていくのかを詳細に検証していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
以下の現象を捉えることができていることにより、おおむね順調に進展しているといえる。 1.レナラーゼノックアウトマウスで炎症時のタイトジャンクション発現が野生型よりも低下していた。 2.細胞株の腸管分化モデルではレナラーゼのshRNAによる遺伝子発現抑制により分化マーカーの低下や受容体の遺伝子発現レベルが低下していた。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度はノックアウトマウスを用いた解析を例数、性別共に増やし、詳細に解析する。加えて、腸管分化モデルの解析ではレナラーゼだけではなく、受容体遺 伝子を抑制した際の影響も詳細に検証していく。
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