研究課題/領域番号 |
22K17828
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
高田 忠幸 香川大学, 医学部, 寄附講座教員 (10714272)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | microRNA / brainstem / neurogeneration / SAMP8 mouse / aging / micro RNA / neurodegeneration / SAMR1 mice / SAMP8 mice |
研究開始時の研究の概要 |
1. 20週齢のSAMR1とSAMP8の認知機能評価と組織学的な差を確認する. 2. 海馬,嗅球,大脳皮質,脳梁,脳幹等の解剖学的に異なる部位別にエクソソーム中のmiRNAを測定し,特異的に発現が亢進または低下するmiRNAを同定する. 3. その結果を用いてSAMR1群とSAMP8群の群間差から得られるmiRNAの差と,それぞれの群内における解剖学的に異なる部位別のmiRNAの発現差が有意なものを同定する.その中で,老化性変化の拡がりのmodulatorとなる可能性のあるものを抽出する. 4. 変性のmodulatorと考え得る蛋白を同定し,神経変性を抑制するターゲットになり得るか検討する.
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研究実績の概要 |
前年度までで、アレイによってmiRNAの解析を行い,SAMP8の脳幹で特異的に発現が亢進していたもの(miR-491-5pとmiR-764-5p),または低下していたもの(miR-30e-3pとmiR-323-3p)を同定した。今年度はこれらのmiRNAが脳幹,海馬,大脳皮質の順に発現が段階的に変化していることを示すことができた。miR-491-5pの発現レベルの変化は脳幹で病理学的に変性が先行していることからも、認知機能の変化に先行することを示している可能性が考えられた。miR-764の過剰発現は、NINJ2 発現を調節することによってニューロンの成長のプロモーターとして機能したことが考えられた。miR-764-5pはSAMP8マウスの脳幹で上方制御されており、これは神経細胞のアポトーシスが脳幹で誘導され、その結果、加齢に伴う変性が最初に脳幹で起こる可能性が高いことが示された。miR-30e-3p の下方制御はホスファターゼおよびテンシンホモログ(PTEN)機能を活性化し、中枢神経系でアポトーシスを誘導する可能性があることが示された。これより、大脳や海馬に先行して脳幹でアポトーシスは発生する可能性が高いと推測できた。miR-323-3pは、in vitroおよび細胞内生理学的条件下でAPP発現を低下させることが報告されており、APPの蓄積はアミロイドβの過剰産生、蓄積、沈着を引き起こし、最終的にはニューロン死につながる。以上からなんらかの加齢性変化のトリガーが脳幹から生じている可能性が考えられた。本研究では脳幹より吻側の部分的な評価であり、脳幹より末梢の組織からの変性の起点も考えておかなければならない点は今後の課題である。
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