研究課題/領域番号 |
22K17838
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
小西 可奈 東洋大学, 食環境科学部, 助教 (40822185)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 食物繊維 / 腸内細菌 / 注意バイアス / 食欲 / 肥満 / 食行動 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトにおいて食物繊維摂取,腸内細菌及びその代謝産物と食欲・食行動の関連を明らかにする.腸内細菌組成や短鎖脂肪酸産生といった個々の腸内環境の特性に応じた,摂食行動調節の正常化に有効な食物繊維処方を開発するためのエビデンス蓄積に貢献することが本研究の最終的な目標である.具体的には,食物繊維を単回あるいは習慣的に摂取することが摂食調節に関わるホルモンや食欲,食への渇望・潜在的意識に与える影響を検証し,その間に介在すると考えられる腸内細菌や短鎖脂肪酸との関連を検討する.
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研究実績の概要 |
摂食調節機構の正常化に寄与する栄養素として食物繊維が注目されており、実際に高食物繊維食の摂取が肥満者の食欲を抑制し体重を減少させることが明らかにされている。一方で、摂食抑制効果が得られなかったとする報告もあり、食物繊維摂取が全てのヒトの摂食調節に有効であるかは未だ議論がなされている。近年、食物繊維の食欲抑制効果が腸内細菌や短鎖脂肪酸によって修飾されている可能性があることが指摘されている。 そこで本研究は、食物繊維を単回あるいは習慣的に摂取することが摂食調節に関わるホルモンや食欲、食への渇望・潜在的意識に与える影響を検証し、その間に介在すると考えられる腸内細菌や短鎖脂肪酸との関連を検討する。腸内細菌組成や短鎖脂肪酸産生といった個々の腸内環境の特性に応じた、摂食行動調節の正常化に有効な食物繊維処方を開発するためのエビデンス蓄積に貢献することが本研究の最終的な目標である。 今年度は、食物繊維の単回摂取が摂食調節機能や短鎖脂肪酸産生に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした研究を進めた。2つの食物繊維摂取試技とプラセボ試技をランダムクロスオーバーで実施し、測定項目は①食への渇望・潜在意識、②便中短鎖脂肪酸濃度、③血中食欲調節関連因子(GLP-1,PYY,グレリン,レプチン等)、④食欲(VASによる主観的評価)とし、食物繊維摂取後経時的に評価することとした。①の評価は,Food-related Attention Network TestやVisual prove task等で評価される“食に関連する視覚的注意バイアス”を応用した(Hardman et al., Appetite, 2021; Yokum et al., Obesity. 2011)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
腸内細菌や短鎖脂肪酸産生に着目し、異なる種類の食物繊維摂取がヒトの摂食行動・食欲に与える一過性の効果を検討する研究を進めた。対象は成人30名とし、測定項目は、①食への渇望・潜在意識(認知機能テストを応用して評価)、②便中短鎖脂肪酸濃度、③血中食欲調節関連因子(GLP-1,PYY,グレリン,レプチン等)、④食欲(VASによる主観的評価)とした。今年度は文献調査を行い、研究に用いる食物繊維を選定するための予備実験を進めた。
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今後の研究の推進方策 |
予備実験で得た知見を基に、介入に使用する食物繊維を決定し、異なる種類の食物繊維摂取がヒトの摂食行動・食欲に与える一過性の効果を検討するためにデータの取得や分析を行う。
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