研究課題/領域番号 |
22K17841
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 京都光華女子大学 |
研究代表者 |
中木 直子 京都光華女子大学, 健康科学部, 講師 (40804183)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 甘味嗜好性 / 月経周期 / 性差 / エストロゲン / プロゲステロン / レプチン / 食欲 / 食嗜好 / 甘味感受性 / 摂食ホルモン / 摂食 |
研究開始時の研究の概要 |
女性では女性ホルモン濃度の変動に伴い、体重の増減や摂食量の変化がみられる。申請者は、閉経モデルラットへのエストロゲン補充が、摂食促進ホルモンである胃のグレリンとその受容体を減少させることで摂食を抑制し、エネルギー摂取量の調節によって高脂肪食誘発性肥満を予防することを見出した。本研究では、エストロゲンの摂食抑制・肥満予防作用の更なるメカニズム解明のため、摂食抑制作用をもつレプチンの甘味感受性を介した作用に着目した。エストロゲンが舌の味細胞にあるレプチン受容体の発現に影響を与え、エネルギー源である甘味の感受性を抑制することでその摂取量を調節するという仮説を、ヒトと動物を対象とした実験で検証する。
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研究実績の概要 |
2023年度は若年女性を対象に、昨年度実施できなかった甘味閾値や甘味嗜好性に関する生理実験を実施した。血中エストロゲン(E2)・プロゲステロン(P4)ともに低値を示す月経期、E2のみ高値の排卵期、E2・P4ともに高値を示す黄体期の3時期のうち、いずれも1日、計3日を実験日とした。E2・P4濃度とレプチン濃度は、唾液から測定した。甘味嗜好性は、濃度の異なるスクロース溶液とカスタードクリームを用いて評価し、市販のミルクチョコレートの「おいしさ」をビジュアルアナログスケールによって測定した。甘味嗜好性と感受性の関係を調べるため、月経期には全口腔法による甘味閾値の測定を加えた。Food Craving Inventory for Japanese (Komatsu, Appetite, 2008)や食事調査も実施した。その結果、排卵期と比較して、黄体期でスクロース溶液への嗜好性が高いことが明らかになった。一方で、唾液中ホルモン濃度との相関はみられなかった。唾液中E2・P4濃度は、血中E2・P4濃度同様に月経周期に伴い変動していることが確認されたが、血液中のものと比較して極めて微量であることが影響している可能性もある。これらの結果を第22回日本栄養改善学会近畿支部会学術総会で発表したところ、若手研究者表彰を受けることができた。 また、性差についても検討すべく男性についても同様の実験を行い、女性22名(21.7±1.6歳)と男性25名(21.4±3.0歳)を比較した。男性被験者の実験日は任意の1日とした。カスタードクリームの嗜好性は、月経周期3時期間に統計的有意差はみられなかったが、月経期と男性のデータを比較したところ、男性の方がより甘いカスタードクリームを好むことが明らかになった。なお、甘味閾値における性差や嗜好性との相関はみられなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度に実施できなかった生理実験を進めることができ、性差に関する検討を加えることができた。一方で、収集した唾液等のサンプルについては数が多く分析できていないものもあり、実験時に収集したアンケートや食事調査の分析も年度内に終えられなかった。本研究成果の発表も論文執筆には至らず学会発表にとどまっているため「(3)やや遅れている。」を選択した。
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今後の研究の推進方策 |
申請時に予定していた通り、月経周期により変動する女性ホルモン、特にエストロゲンがエネルギー源のひとつである甘味に対する口腔内感受性を変化させ、甘味嗜好性や摂取量に影響を与える可能性を明らかにするため、2022年度・2023年度に収集したラットの臓器や血漿サンプル、健康な若年女性・男性の唾液サンプルの分析を行う。また、2023年度に実施したFood Craving Inventory for Japanese (Komatsu, Appetite, 2008)や食事調査の結果についても解析を行う。
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