研究課題/領域番号 |
22K17854
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分60020:数理情報学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岩政 勇仁 京都大学, 情報学研究科, 助教 (70854602)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 双劣モジュラ関数 / 共役性 / 交換公理 / ジャンプシステム / 制約充足問題 / マッチング問題 / 単体的複体 / 組合せ最適化 / 双対性 / 離散凸解析 |
研究開始時の研究の概要 |
最適化分野において,解きたい最適化問題の双対性は効率的なアルゴリズムの構築や数理構造の解明に大きく貢献する重要な性質である.特に離散最適化分野では,多くの多項式時間可解な問題の背後に潜む数理構造やそこで成り立つ双対定理が,「整数格子上に定義された関数の凸性」である離散凸性に関する理論(離散凸解析)で統一的に捉えられる.近年,主に多項式時間可解性を捉える目的で,離散凸性の拡張概念が提案されてきた.本研究では,離散凸性の拡張概念にも適用可能な双対理論の構築を目指す.
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研究実績の概要 |
本研究課題に関する基礎研究として,双劣モジュラ関数の共役に対応するBS凸集合に対する「hole-free性を仮定しない交換公理的な特徴づけ」を与えた論文"Characterizations of the set of integer points in an integral bisubmodular polyhedron"が,査読付き国際論文誌 Discrete Mathematics に採択された.また,制約充足問題の知見と,BS凸集合と関係が深いジャンプシステムの理論を組み合わせることで,制限付きt-マッチング問題の多項式時間可解な部分クラスを新たに解明した.この成果は"Finding a maximum restricted t-matching via Boolean edge-CSP"として論文にまとめ,現在査読付き国際学会に投稿中である. トポロジーの知見を用いることで点素パスの組を遷移させる問題に対する困難性や特別な部分問題の多項式時間可解性を示した論文"Rerouting planar curves and disjoint paths"が,査読付き国際学会 The 50th EATCS International Colloquium on Automata, Languages and Programming (ICALP 2023) に採択された.さらに,組合せ最適化において基本的な概念である有向木に時間制約を加えたものを遷移させる問題の多項式時間可解性などを示した論文 "Reconfiguration of time-respecting arborescences" が,査読付き国際学会 The 18th Algorithms and Data Structures Symposium (WADS 2023) に採択された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「ジャンプシステム」といった,既存の離散凸解析理論では扱うことが難しかった数理構造と,制約充足問題の成果を組み合わせることで,予期していなかった新たな成果が得られた.双対理論に関する新たな論文を執筆することは出来ていないが,文献調査や研究は順調に進展していると評価できる.
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今後の研究の推進方策 |
制限付きt-マッチング問題で用いたアプローチにならい,既存の離散凸解析理論では扱うことが難しい数理構造を用いて,組合せ最適化問題に対する多項式時間アルゴリズムの構築を目指す. また,より一般の単体的複体上の関数における凸解析理論の構築を目指す.
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