研究課題/領域番号 |
22K17865
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分60030:統計科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松田 孟留 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 准教授 (50808475)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 統計学 / 脳神経科学 / ベイズ統計 / 統計モデリング / 適応推定 / 修正赤池情報量規準 |
研究開始時の研究の概要 |
脳神経科学の分野における近年の実験技術の進歩はめざましく、かつてない規模の脳神経データが得られるようになってきている。そこで本研究では、脳内情報処理メカニズムをデータ駆動的に解明するための統計手法を開発する。統計モデルに基づいた一貫した視点で脳神経データを捉えることで、脳内情報処理メカニズムの定量的理解や不確実性を考慮した予測や制御を行う。脳神経データの生成過程の統計モデリングに加え、大規模データにも適用可能な効率的なアルゴリズムの開発、統計解析のための基礎数理の整備にも取り組む。
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研究実績の概要 |
統合失調症や自閉スペクトラム症などの精神神経疾患に関わる遺伝子を探索するための統計手法の開発に取り組んだ。近年、ゲノム配列をもとに遺伝子発現を予測するPrediXcanなどの手法が整備されている。また、RNA-seqによって遺伝子発現を直接測定できる。本研究では、PrediXcanによる予測データとRNA-seqによる測定データを統合して疾患関連遺伝子を探索する手法を開発し、シミュレーションと実データによる検証を行なった。
脳神経データのための時系列解析手法の研究に取り組んだ。脳波には周期成分(periodic component)に加えて非周期成分(aperiodic component)が存在し、これらを適切に分離して解析するのが重要であることが明らかになってきている。そこで、状態空間モデルを用いて時系列データに潜む振動成分をデータ駆動的に抽出する振動子分解について、観測ノイズをホワイトノイズからピンクノイズ(1/fノイズ)に拡張することで非周期成分も分解できるようにした。また、脳内双極子から電極への順モデルを用いることで、複数電極の脳波データの振動子分解においてパラメータを削減して推定を安定化する手法を開発した。
この他に、特異値縮小型のノンパラメトリック推定に関する論文と修正赤池情報量規準の非許容性に関する論文が採択された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
遺伝子探索のためのデータ統合手法を開発した。また、特異値縮小型のノンパラメトリック推定に関する論文と修正赤池情報量規準の非許容性に関する論文が採択された。
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今後の研究の推進方策 |
遺伝子探索のためのデータ統合手法に関する研究成果を論文にまとめる。
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