研究課題/領域番号 |
22K17902
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分60100:計算科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
金子 栄樹 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (40908802)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | Hyper-reduction / Reduce-order model / 流体構造連成 / Finite element method / 流体構造連成問題 / 有限要素法 / 低次元モデル / 固有直交分解 / Reduced-order model / 分散並列計算 |
研究開始時の研究の概要 |
大規模自由度を有する流体構造連成解析は計算コストが高く、パラメトリックスタディの実施が難しい。そこでデータ分析により抽出した基底を用いたReduced-order model(ROM)の構築を目指す。分離型連成手法を採用し、分散メモリ型並列有限要素解析を行う構造および流体ソルバを組み合わせた高精度解析システムをベースとする。そして、領域分割法を生かした次元削減により流体と構造それぞれのROMを作成し、それらを連成させ、高精度流体構造連成解析に対するROMを作成する。このとき、ROM解析において並列化効率が高くなるような実装法と、それぞれのROM間での連成面における値の受け渡し手法を確立する。
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研究実績の概要 |
今年度行った内容は、大きく1)Hyper-reduction法の開発・導入、2)ROM解析におけるプロセス間での負荷均等化方法の開発と分散メモリ型並列計算に適したROM解析システムの構築、3)流体構造連成解析における連成界面での効率的な値の受け渡しの開発、4)流体構造連成解析の工学問題への応用、である。 まず1)に関して、経験にもとづく数値積分(Empirical quadrature method)をベースとしたhyper-reduction手法を構築し、非線形構造解析に適用し、その有効性を確認した。2)について、構築したシステムは高精度解析、POD-Galerkin解析、並列計算の負荷均等化方法を導入したHyper-reduction解析の3つからなる。最初の2つはトレーニングデータを収集するためのものである。高精度解析は領域分割法にもとづく並列計算がなされているとし、各プロセスでトレーニングデータを収集し、特異値分解を行い、基底を抽出する。さらに、Hyper-reductionのために必要なトレーニングデータも領域ごとに抽出し、経験にもとづく数値積分則の導出も領域ごとに行う。POD基底の本数やhyper-reductionの程度が各領域で異なるため、グラフ分割ツールMetisを用いて領域再分割を行った。3)について、複雑形状を有する問題において、値の受け渡しは煩雑であるので、Diracのデルタ関数にもとづく簡易的な受け渡し方法を考案した。4)について、流体励起振動からエネルギーを回収するデバイスの解析を行った。これは、ROM解析による設計解の高速探索の応用先と考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究開始から1から2年の計画は、ROM構築システムの大枠の開発と解析精度の追求であった。2から3年の計画は、サブドメイン毎の計算負荷が異なることから生じる、並列化効率の低下を防ぐアルゴリズム設計を考案することであった。 MPI実装は7割程度の完成度であり、完全に完了しているわけではないが、POD-Galerkin法による低次元モデルを用いた流体構造連成解析システムの構築は完成している。また、Hyper-reductionの導入も完了し、非線形構造解析にて、その有効性を確認している。また、サブドメイン毎の計算負荷の均等化方法を考案し、非線形構造解析にて、その有効性を確認している。これらの点から、研究進捗は順調と言える。
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今後の研究の推進方策 |
MPI実装を完成させる。筑波大学で開発されているMonolisというライブラリを利用し、実装を進める予定である。そして、PCクラスタを構築し、その環境で開発した並列コード(高精度解析、POD-Galerkin解析、Hyper-reduction解析、負荷均等化手法を導入したROM解析など)をテストする予定である。また、3次元のFSI解析の準備も進める予定である。
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