研究課題/領域番号 |
22K17906
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61010:知覚情報処理関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松井 勇佑 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 講師 (80780676)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2026年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
|
キーワード | 近似最近傍探索 / データ構造 / 近傍探索 / a64fx |
研究開始時の研究の概要 |
本研究計画では「a64fxスパコン上での最近傍探索」の確立を目指す。これにより、マルチメディア処理を行う技術者が、誰でも応用処理をスパコン上で実行する未来を創造する。大規模計算においてGPUクラスタを利用することは必須になってきているが、a64fxスパコンはそれを超える性能を達成する可能性がある。申請者は大規模処理の最も基盤的な技術である「近傍探索」をa64fxスパコン上で効率的に実現する基盤技術を創出することを目指す。
|
研究実績の概要 |
2023年度は、2022年度から引き続き理論的な貢献を行った。特に、以下の3点について大きな貢献を実現できた。(1)マルチメディア分野トップの国際会議であるACM Multimediaに論文が採択され、発表を行った。この内容は、現在の主流の探索方式であるグラフベースデータ構造について、2系統存在する構築方式を整理しそのいいとこどりをするものである。これにより、従来と同程度の性能を達成するデータ構造を、従来よりも数倍高速に構築できる。グラフベース近傍探索方式の探索精度や速度を向上させる取り組みは多いが、構築時間を考慮する取り組みはまだ少なく、本研究はあらたな分野を切り開きうる内容であるといえる。(2)探索に関する国際コンペティションSISAP Index Challengeに参加し、いくつかの部門で世界二位を達成することが出来た。ここでは、探索の開始点やデータサイズを最適化するという実用的な方式を提案した。近傍探索は実用に近い技術でありながら、本当に精度や速度をチューニングしようとすると、チューニングできる部分が少ないという問題があった。本提案では、実用的なパラメータチューニングのガイドラインを与えた。(3)コンピュータビジョン分野最大の国際会議CVPRにて、探索に関するチュートリアルを行った。ここでは、国際的な第一人者であるMartin Aumullerらとともに、探索に関する最新技術を俯瞰することが出来た。この内容は今後の探索分野の方向を示す指標になったと自負している。今後も引き続き探索に関する研究を深めていく。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ACM Multimedia採択、国際コンペティション第二位、CVPRチュートリアルという結果を得た。順調に進展している。
|
今後の研究の推進方策 |
引き続き研究を進めていくとともに、近年大きな盛り上がりを見せている「ベクトル探索データベース」に対するコミットが出来ないかどうか見極めていく。
|