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データ駆動触覚分布提示のための計測および計算法

研究課題

研究課題/領域番号 22K17936
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
研究機関東北学院大学

研究代表者

佐瀬 一弥  東北学院大学, 工学部, 准教授 (20805220)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
キーワード触覚 / ハプティクス / バーチャルリアリティ / 機械学習 / 圧力分布 / データ駆動 / 圧力分布提示
研究開始時の研究の概要

VR空間における触覚“分布”の提示は盛んに研究されているが,従来の物理モデルベースの手法では計算コストの面で課題がある.それに対し本研究では物理モデルを用いずに,事前に測定したデータのみに基づいて触覚分布を再現するデータ駆動触覚分布提示の実現を目指す.再現対象の触覚分布として,本研究では指先による弾性体接触時の圧力分布に着目する.圧力分布センサを搭載した指模型によりデータを収集し,得られたデータを学習データとして圧力分布生成モデルの作成を行う.最終的に,圧力分布ディスプレイを用いて実際にユーザに触覚提示し評価する.

研究実績の概要

本研究では,計測した触覚分布に基づいたデータ駆動触覚分布レンダリングを実現することを目的としている.
2023年度は前年度に取り組んだ圧力分布のデータ収集についての改善、および、研究実施計画に基づき圧力分布生成モデル開発に取り組んだ。
圧力分布のデータ収集については、ロボットのエンドエフェクタに装着する指模型を柔軟素材で作成し、ヒト指と圧力分布が類似する剛性となるように成型した。指模型の軟組織部分の材質は均質なウレタンゲル、内部の骨はレジン、爪は樹脂製の付爪を接着して作成した。また、ヒト指計算モデル(有限要素モデル)については、指の解剖学的構造(表皮・真皮・爪・皮下組織)を模擬したモデルを作成した。これらについては、3Dスキャナにより個人別の外形を取得し作成した。模型および計算モデルから得られた結果において、変位に対する反力(剛性)についてはある程度の精度で再現したものの、接触面積や圧力分布は実際のヒト指が生じさせるものと比べ、依然として差異が大きかった。原因は材料特性や指内部構造の相違にあると考えており、今後さらに詳細に調査する。
圧力分布生成モデルの開発においては、ヒト指平板押し付け実験で得られた圧力分布データを用い、押しつけ変位(1次元)に対する圧力分布(15x16=240次元)を推測するモデルの作成に取り組んだ。本年度は最初のステップとして最近傍探索、および、線形補間に基づく手法を検討し、オフライン環境下において基礎的検討を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2023年度は主に圧力分布生成モデル開発に取り組む予定であった。しかしながら、前年度に続き、圧力分布測定装置の改善およびデータ収集に作業が割かれ、生成モデル開発についてはあまり取り組むことができず、簡単な原理確認にとどまった。当初予定していた、圧力分布の基底関数の重ね合わせによる表現や、より高度な機械学習の利用、高速計算のための実装まで行うことはできなかった。そのため、「やや遅れている」と評価した。

今後の研究の推進方策

2024年度からは「入力次元の拡張」と「触覚提示とユーザ評価」を進めていく予定であったが、進捗状況を考慮し、まずは入力が1次元における圧力分布生成モデルの開発を確実に行いたい。その後、入力次元の拡張を進める。触覚提示とユーザ評価については、当初の予定通り実験準備を進め、入力次元が1次元であっても最低限の実験を行えるようにする。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] MoCap を用いた力覚スキャンに基づくデータ駆動力覚提示2022

    • 著者名/発表者名
      武田 賢, 佐瀬 一弥
    • 雑誌名

      東北学院大学工学部研究報告

      巻: 56 ページ: 6-14

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 指先 SED 分布実時間計算のための 3 次元指モデルの開発2023

    • 著者名/発表者名
      加藤 明樹、佐瀬 一弥、永野 光、昆陽 雅司
    • 学会等名
      第24回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 型取りによる指モデル作成と寸法誤差評価2023

    • 著者名/発表者名
      小野寺 玲偉、細谷 悠真、加藤 明樹、佐瀬 一弥
    • 学会等名
      第24回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 指先のSED分布を計算する触覚分布シミュレータ2023

    • 著者名/発表者名
      佐瀬 一弥、加藤 明樹、一條 暁生、昆陽 雅司、永野 光
    • 学会等名
      第28回日本バーチャルリアリティ学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 触覚分布提示のための指変形シミュレーションにおける寸法個人差の影響2023

    • 著者名/発表者名
      佐瀬一弥, 小野寺玲偉, 加藤明樹, 森田夏実, 永野光, 昆陽雅司
    • 学会等名
      ロボティクス・メカトロニクス講演会2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] バーチャルリアリティにおけるやわらかな触覚提示2023

    • 著者名/発表者名
      佐瀬一弥
    • 学会等名
      第 66 回自動制御連合講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 3次元指モデルを用いた指腹部圧力分布計算およびその実験による妥当性評価2023

    • 著者名/発表者名
      加藤 明樹, 及川 大翔, 佐瀬 一弥, 永野 光, 昆陽 雅司
    • 学会等名
      日本バーチャルリアリティ学会ハプティクス研究委員会第30回研究会予稿集
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [備考] 研究室Webページ

    • URL

      https://sasekazu.info/lab/

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考] 研究室HP

    • URL

      http://www.ipc.tohoku-gakuin.ac.jp/saselab/

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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